民主党は21日夕、都内で、日本労働組合総連合会(連合)と合同街宣活動を実施。小宮山泰子衆議院議員が司会を務め、民主党の前原誠司代表・鳩山由紀夫幹事長と連合の燒リ剛会長・古賀伸明事務局長が揃って演説を行った。
この日の街頭演説のテーマは「サラリーマン増税阻止〜負担増・給付削減社会との決別〜」。まず連合の古賀事務局長が、国民生活を痛めつける政策を繰り返してきた小泉政権が、働く者をねらいうちした予算案を押し付けているとの指摘があり、連合は民主党とともに、サラリーマン増税等に対して提言を行い、阻止行動を強化する、などと語った。
続いて鳩山幹事長がマイクを握り、冒頭、「国民の皆さんのお気持ちにもっともっと応える民主党にするため、前原代表の下、研さんを積むことをお約束する」と述べた上、連合と合同で演説会を開催できたことに感謝の意を表した。鳩山幹事長はまた、民主党は増税路線に異議を唱え、与党のように耐震強度偽装問題をないがしろにはしないと表明。民主党こそ国民の側に立った本当の改革者であると訴える決意を示した。
連合の燒リ会長は、国民は納得して負担増を受け入れる状態にはないとの考えを示し、「取りやすいところから取る」政治を許す訳にはいかないと主張。民主党の国会でのがんばりを支えたいなどと述べるとともに、「明るい日本、希望が持てる社会をつくるため、政治も変えてゆかねばならない」と語った。
前原代表は、自民党政治が続く中で、日本は借金返済のためにさらに国債を発行するような「自転車操業」の国になったと指摘し、それが増税の理由ではないのかと聴衆に問いかけた。そして、政権交代をめざす民主党の責務は、「この借金にどう対応するか、増税するかしないか」を示すことだとして、「行革なくして増税なし」、つまり、ムダづかいを削ることなくして国民の皆さんに負担を求めることはしないという、基本的な立場を説明した。さらに「税金のムダづかい」と「天下り」という状況に栓をすることが民主党の使命であり、それによって国民の皆さんの気持ちに応えたいとの考えを示した。
前原代表はまた、与党は9月の総選挙で「郵政民営化に賛成か反対か」に争点を求めて勝利したが、国民の皆さんは「負担増を白紙委任したわけではない」と強調。ムダづかいは続け、所得を捕捉しやすい人たちからしっかり税金を取るという政府・与党の暴走を止める決意で、民主党を応援する声を受け止めるとして、働く皆さん方の目線に立ってがんばることを誓った。
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