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2004/07/07
「自民党はここまで堕ちたのか」藤井幹事長、誹謗広告で見解
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 民主党の藤井裕久幹事長は7日、選挙遊説で訪れた愛知県名古屋市で記者会見し、同日に全国・地方紙に掲載された自民党による異例の誹謗広告について、見解を明らかにした。

 見解の要旨は以下のとおり。


 本日、全国50紙に民主党を誹謗する自民党の広告が掲載された。自民党の長い歴史を知る者として、自民党はここまで堕ちてしまったのかと思う。広告の内容は歪曲ばかりだ。それを全国の新聞に載せること自体、自民党もここまできたかという寒々とした気持ちになっている。多額の経費を使って、「それは事実とは違う」と反論する気にはならないが、事実は事実としてきちんと説明しておきたいと思う。

■年金一元化に背を向ける自民・公明こそ約束違反

 年金問題について、民主党は法案に対して衆議院で賛成、参議院で反対した、と言っているが、事実と違う。「3党合意」で社会保障制度の見直しに関する協議会をつくることは結構だと言ったが、政府提出の法案には反対し、協議会をつくる修正案には賛成した。参議院では、一本の法案になったので、当然反対した。我々の姿勢は政府案に反対という点で一貫している。

 むしろ、自民・公明両党はひどい。「100年安心の年金」と言っておきながら、法案審議の最中からボロが出て、強行採決した。しかも、「3党合意」は年金制度の一元化を前提としていたのに、岡田代表が「一元化案をつくらないのか」と質したのに対し、小泉首相は「自民党はそんなものをつくらない」と断言した。一元化をやる気がないと明確に言った。さらに、「骨太2004」の原案には「一元化」と書いてあったが、自民党が消すように主張した結果、一元化には全く触れていない。自公両党は、そうやって約束を破っている。

■法律を無視し、突出して多国籍軍参加を決めたことこそ問題

 次に、イラク問題について。「民主党は自衛隊を出すと言っていたのに、撤退と主張している」と言っているが、全くの歪曲、間違いだ。われわれの考え方の基本は、20世紀において数千万人の犠牲の上に確立された国際社会の平和秩序に則るというものだ。しかし、イラク戦争は当初、国連のアナン事務総長が「国連決議はない」と言った通りの状況だった。それにもかかわらず、小泉首相は支持した。その後、国連決議が採択されたが、イラクの現状は、イラク特措法のいう「非戦闘地域」は存在しない。国連事務所の代表が殺され、国連職員も未だにイラクに入っていない。その状況は今も変わっていない。

 イラク暫定政府ができたことは一応評価するが、本当にイラク人の政府ができるのは来年1月だ。今日の状況は、ムスリム社会も含めて国際社会が納得して協力しているとはいえない。フランス、ドイツ、ロシア、中国、カナダ等が出ていないのは、そのためだ。その時、日本はどうあるべきかが問題であるにもかかわらず、国会はもとより、日本国民の誰の了解も得ずに、ブッシュに(多国籍軍への自衛隊参加を)約束した。

 菅代表とアナン事務総長の会談についても、自民党の主張は全くの歪曲だ。議事録を見れば分かることだ。ドイツ、フランスなどが参加できるようになるのかどうか、非戦闘地域が存在するのかどうか、それらを見たうえで多国籍軍に参加することも検討する──と発言したのが真実だ。

 民主党としては、こんなもの(自民党によるネガティブキャンペーン)に対抗して、多額のカネを使うことは全くない。3〜4億円かかったようだが、本当のことを語るならまだしも、相手にするに値しない。

■記者との質疑応答

Q.自民党がこのタイミングで大掛かりなキャンペーンをしたことに対してどう思うか
A.他の党のことだからよく知らないが、自民党50年の歴史の中で、ないのではないか。品性が欠けたこのような文書を出したことはないと思う。

Q.自民党の焦りが背景にあると思うか。
A.そのご意見にうなずくしかない。

Q.今後、どのように対応していくつもりか
A.私たちは正々堂々と政策を訴えていくだけだ。このようなことは無視して、われわれのものの考え方、政策を堂々と訴え、11日には、静かに国民の皆さんのご判断を待ちたい。

Q.自公協力についてどう思うか。
A.われわれは正々堂々と政策を語り、国民のご理解を頂くことに全力投球する。このようなことに奇策はよくない。

Q.民主党に風が吹いているようだが、その原因はどう思うか
A.第一に、われわれが主張を頑固に変えないこと。かつ、小泉政権が驕り高ぶっていることだと思う。

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