ニュース
ニュース
2004/07/23
岡田代表、福井県の集中豪雨被災地で現地調査




 民主党の岡田克也代表は23日、集中豪雨によって深刻な災害に見舞われた福井県下の被災地を訪れて現地調査を行い、被害と復旧の現状を視察するとともに、被災者や行政担当者、ボランティアの人々を激励した。

 民主党は新潟、福島、福井の各県で集中豪雨による災害が引き起こされたことを受け、「民主党2004年7月集中豪雨被害対策本部」を設置して対応に当たってきており、福井県の被災現場の視察も党としては20日に続いて2度目となる。福井県では、18日の集中豪雨によって死者・行方不明者5名、住宅損壊309世帯、住宅浸水11702世帯のほか、道路・鉄道およびライフラインの寸断など甚大な被害が生じているが、この日岡田代表ら一行は、とりわけ住宅被害などが深刻な美山町蔵作地区、福井市一乗地区、同市春日地区を回った。

 足羽川上流の氾濫によって多くの家屋が濁流にさらわれた美山町蔵作地区を訪れた岡田代表は、流された乗用車や家具を道端に積んだまま、現在も家屋から泥を掃き出す作業に追われている被災者の状況を厳しい表情で視察。「とりあえず、一人でも多く応援を」「もう疲れてきています。助けて下さい」といった住民の切実な声に、「国の取り組みも早急にやります。頑張ってください」と声をかけて歩いた。室町時代の著名な遺跡にも被害が及んだ福井市一乗地区や、足羽川の堤防が決壊した同市春日地区でも、住民にとっての被害の深刻さを確認するとともに、県内の高校生を先頭とするボランティアの青年たちを激励して回った。

 岡田代表はその後、福井県庁で西川知事および同県災害対策本部から状況説明を聴取。また、災害廃棄物処理・防疫活動への支援などの応急措置や、被災市町への激甚災害指定、JR越美北線の復旧支援などの災害復旧策を含めた国への要望を受け、「こういうことは与党も野党もない。政府と協力してしっかりやる」と強い口調で語った。

 現地調査を終え、同県庁で記者会見した岡田代表は、「現場を見ると、メディアを通じて把握しているのとは違った実感が湧く。被災者の皆さんと意見を交わしたり、陳情を受けたりする機会もあったが、だいぶ疲れておられるという印象を受けた」と感想を述べ、激甚災害法に基づく激甚災害指定を早急に行うことをスタートに、現行の被災者生活再建支援法が認めていない住宅再建への支援を可能にする法改正あるいは新規立法についても検討する意向を示した。また、党として独自に、被災者支援募金活動、全国都道府県連を通じたボランティアの募集・派遣活動などに取り組むことを明らかにした。

 なお、この日の現地調査には、大畠章宏、松原仁、古川元久、村井宗明の各衆院議員、高橋千秋参院議員が同行した。
記事を印刷する