前原誠司代表ら民主党所属議員一行は21日、京都市内の市立西総合養護学校を訪問。関係者の説明を受けた後、授業を参観し、生徒とともに給食もとるなど、交流を深めるとともに、教育現場の実状について視察した所感も記者団に述べた。
午前中に西総合養護学校に到着した一行はまず、校長をはじめとする学校関係者、学校運営協議会の委員、京都市教育委員会の関係者などからの説明を受けた。この西総合養護学校は、学校運営協議会を設置し、障がいの種別を越えた総合養護学校として、全国初の試みを行っている。
ここで前原代表は関係者を前に挨拶し、人に温かい教育をめざし、教育を重視する民主党の立場を強調したほか、社会的にハンディキャップをもった方々に「温かみのある、思いやりのある政治を行う」ことの重要性を指摘。「何でも効率化の風潮には危惧を持っている」と述べた。また、この西総合養護学校のような先駆的な取り組みを全国に拡げていくべきとも述べ、保護者の皆さん、地域の皆さん、学校関係者の皆さんの三者が協力して努力している姿勢を、「分権の鑑だ」などと賞賛した。
続いて前原代表らは、実際に授業の様子を参観し、給食もともにとるなどして生徒との交流を深めたほか、関係者との皆さんとは、特に生徒の進路について活発な意見交換が行われた。
視察を終えた前原代表は記者団に対して、こうしたコミュニティスクールの「先進的な成功事例をどんどん広める役割を担っていきたい」との意欲をまず強調。様々な障がいを持ったお子さんを一同に会して教育をされている、総合養護学校の「プラス面を見させていただいた」と述べた。そして、健常者も障がい者も同じ子どもであり、等しくそういう人たちが社会人として立派に活動をされるよう、チャンスを得られるような社会をつくることが、われわれの使命だということを再認識した、とも語った。
そして、「百聞は一見にしかずだ」として、今後も「現地・現場主義」をモットーに、「できるかぎり現場を回ってご意見をうかがい、様々な皮膚感覚の中で、国会の中で具体的な政策に練り上げていく作業を今後もしていきたい」と強調した。
なお今回の視察には、前原代表のほか、鈴木寛『次の内閣』ネクスト文部科学大臣、地元京都選出の福山哲郎・松井孝治参議院議員、山井和則・泉健太・北神圭朗衆院議員も同行した。
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