前原誠司代表は3日午後、都内に米国のシーファー駐日大使を表敬訪問し、代表新任挨拶を行った。鳩山由紀夫幹事長、末松義規国際局長、山口壯国際局長代理が同席した。
前原代表は会談において、両国の外交上の懸案事項として、米軍の変革・再編(トランスフォーメーション)、牛海綿状脳症(BSE)、思いやり予算、国連改革の問題などを列挙し、事前の十分な意見調整に基づく率直な対話があれば良かったなどと見解を述べた。
また、前原代表は、テロ対策特別措置法については、民主党が法案に反対した経緯を説明し、日米同盟を含む国際社会との協力の重要性も鑑みつつ、これから延長について論じていきたいと語った。
自衛隊の活動に関連し、シーファー大使は、インド洋上で海上自衛隊が行っている給油活動は国際社会にとって重要な貢献であると表明。これに対し、前原代表は、イラクにおける自衛隊活動について提起。イラク復興の必要性は十分認識しているが、自衛隊の派遣については、憲法上、議論があると指摘し、「日本として自衛隊を初めて送っていること、活動の内容に様々な制約があることを踏まえれば、民主党として早期撤退を求めている点は理解してほしい」などと求めた。
日米安全保障協議委員会(2+2)の対話に関連して、前原代表は、国際社会の問題について日米間で戦略的な対話が深まることは望ましいとの見解を示したほか、特別国会閉会後の米国訪問にも言及し、大使は歓迎するとの意向を表明した。前原代表の掲げる「全員野球」に関連して、大リーグの話題なども持ち出され、会談は和やかな雰囲気で終了した。
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