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2004/08/05
【参院厚労委】年金・社会保障改革について4議員が追及
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 参議院厚生労働委員会が5日開かれ、年金および社会保障制度改革全般に関して質疑が行われた。民主党からは、山本孝史、小林正夫、辻泰弘、蓮舫の各議員が質問に立った。

 山本議員はまず、改正年金法の成立後に15種40ヶ所に上る条文の誤りが見つかった問題を取り上げ、法案を再提出せず官報正誤による修正を強行した理由を追及。坂口厚労相、厚労省年金局長は「技術的誤り、誤記にすぎない」「内容に関わるところではなかった」などと弁明したが、山本議員は「国会議決したものは内閣が勝手に直してはいけない。明らかに間違っている」と厳しく批判した。

 また山本議員は、社会保険庁改革について新たに民間から就任した同庁の村瀬長官に質問。厚生、国民両年金を一緒くたにした「業務勘定」など問題だらけの予算の改革、被保険者に保険料支払状況や給付見込額を伝える「オレンジレター」の発行などの情報開示等を求めた。村瀬長官も、「極力、仕組みを作っていきたい」などと答えた。

 先月の参院選での当選後、初の質問に立った小林議員は、高齢社会における福祉・労働政策の課題を提起。高齢者介護については在宅介護を支援する体制の強化などを要請した。また6月の高年齢者雇用安定法の施行に合わせ、企業に対する65歳までの雇用の義務付けなどが円滑に行われるよう対応を求めた。

 辻議員は、改正年金法を白紙撤回し議論し直すことが参院選で示された民意だ、と改めて指摘。坂口厚労相は、「負担増と給付減は避けられないという一番根幹の部分はある程度理解されている」などとうそぶいたが、「制度の抜本改革の上で負担・給付のあり方を考えるべきというのが国民の真意だ」と反論した。また、厚生、国民両年金を含めた一元化を追求するのか否かについて追及。しかし厚労相は、「スウェーデン方式を手本にした一元化には反対」などとはぐらかした。

 蓮舫議員は少子化対策について初質問。出生率が1.57ショックといわれた時から少子化対策が採られてきているものの、その後も下がり続けていることを取り上げ「この時はまだ、20代の人が子どもを産んでいた。今下がっているのは、とても私には大変でできないと周りを見てあきらめたからではないか。看護休暇制度をどう思うか」と質した。坂口厚労相は「ぜひとも次期国会で成立を図りたい」と答弁。蓮舫議員は、就学後の子どもも看護休暇制度の対象にするよう求めた。厚労相は「第一歩として、就学前。拡大していく」と答えた。

 蓮舫議員は民主党は障壁を乗り越えて子どもの安全を確保する社会に向けて取り組むとし、また、少子化対策には家族のあり方、働き方を変えていくことが必要と強調した。

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