岡田克也代表は5日、高知県を訪問し、卸団地で企業経営者との懇談を行ったほか、障害を持つ皆さんを積極的に雇用している企業の工場を訪問し、関係者との意見交換も行った。今回の岡田代表の高知県訪問には、五島正規衆議院議員(党高知県連代表)、広田一参議院議員、田村久美子高知県第2区総支部長らが同行した。
岡田代表はまず、高知市の高知卸商センター組合を訪問。集まった企業経営者らを前に講演を行った。この中で岡田代表は、政府の景気認識について厳しい見方を示したほか、雇用が不安定化している現状に懸念を表明。社会保障制度の改革についても、制度全体の見直しという名の下に、具体的な改革が先送りされることはあってはならないとして、政府・与党に釘を刺した。また、政府・与党には年金改革の青写真が全くないと指摘し、抜本改革が先送りされている医療や介護の問題についても、期限を切っての議論を求めた。また岡田代表は、地域経済の現状について触れ、その厳しさを各地で実感しているとしつつ、一方では希望の見える新しい試みが始まっていると指摘。地域のことは地域で決めるために、特に市町村レベルにお金と権限を渡すことの重要性を説いた。
参加者からは、地方議会で真の政策議論を行うために民主党に要望があったほか、医療費の抑制策やマニフェストの功罪についても、活発な意見が飛び交った。
続いて岡田代表が訪れたのは、障害を持つ皆さんを積極的に雇用している、南国市の株式会社ダックス四国。岡田代表は関係者の説明を受けながら、簡易食品の透明のフタの成型加工などを行っている工場内を精力的に見て回り、会社の姿勢に感銘を受けた様子。
工場訪問後、記者団に感想を問われた岡田代表は、「障害者政策に対する根本的な問いを発していると思う」として、「障害者の皆さんは弱者であるという前提」でなく、「チャレンジド、普通の人と変わらないことがかなりの部分できるのだという前提」で色々な政策を組み立てるべきだと強調。日本は、障害者政策が非常に遅れているとし、ダックス四国のような取り組みが、「もっと全国に拡がっていかなければならない」として、「行政に携わる者の意識改革、会社経営者の意識改革が、絶対に必要だ」と指摘した。また岡田代表は、ダックス四国の社長からも、「保護していけばいいという考え方では、本当の意味での障害をもった方の幸せにはならない」などの意見が述べられたことも紹介した。
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