衆議院本会議では26日、台風・新潟県中越地震災害について質疑が行われ、民主党・無所属クラブからは田中眞紀子衆議院議員が会派を代表して、質問を行った。
田中議員はまず質問に先立ち、尊い生命を失われた方々、被災された多くの方々に「心よりのお悔やみ、お見舞いを申し上げる」と述べた上で、「政治がなすべきことの第一は、国民の生命・財産を守るために、いかにして迅速な対応をするかはもちろん」としつつ、「一連の自然災害による不安心理が、経済にも影響を及ぼし始めている」と指摘。
続いて田中議員は、昨日岡田克也代表とともに小千谷・長岡両市を訪問したことに触れ、被災者の声として「仮設トイレ、毛布、乳幼児用ミルク、おむつ、温かい食料品を求める声がほとんど」だったことを紹介、「離散した家族、崩壊した家屋への不安も当然きわめて大きい」とした。
田中議員はさらに谷垣財務相へ「必要予算の確保、財源をどこに求める考えか」「国債の追加発行をする考えはあるか」「剰余金を充当するとすればどのくらいの金額になるか」などを尋ね、「政治家一人ひとりが自分自身の痛みとして取り組む必要性を痛感している」と述べた。
また、防災担当相・国土交通相には「どの国道や県道の復旧から着手していくつもりか、具体的な名前や時期をお答えいただきたい」と質すとともに、官房長官には「機動性を持って指揮を執っていただきたい」と述べ、「きめ細かく親身に自分がその立場に立った対応を」と要請した。
最後に田中議員は、「まず自国民の生活者の目線で、その痛みや苦しみをしっかりと受け止めることのできる政治の改革を国民一人ひとりが望んでいる」として、「迅速で的確な対応をお願いしたい」と質問を締めくくった。
田中議員のこれらの指摘、質問に対して、村田防災担当相は、政府の対応について「迅速な対応がとれたものと考えている」と答弁。谷垣財務相は、「必要があれば補正予算に必要額を計上して、通常国会の冒頭に提出する用意がある」「緊急に必要となる経費については、予備費の使用を含め適切に対処する」などと述べた。補正予算の財源については「今後検討してまいりたい」とした。細田官房長官は、今朝の閣僚懇談会で「各省庁に政府一体となった取り組みを指示した」と述べた。北側国土交通相は、主要な高速道路や国道の復旧状況を報告した上で、「今後、県道、地方道についても地方公共団体としっかり連携しながら、ライフラインとしての道路の本復旧に向けて全力を挙げて取り組む」とした。
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