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2004/11/10
年金 集中審議に応じよ 岡田代表が党首討論で迫る
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 民主党の岡田克也代表と、小泉首相との党首討論が参議院で10日開かれ、イラクでの人質殺害事件、年金改革、イラクからの自衛隊撤退で激論が交わされた。主な論戦は以下の通り。


■ イラク人質殺害事件 喧嘩を売るような言い方は問題

岡田 首相の人質事件発生時の言い方は犯人グループに誤ったメッセージを与えたのではないか。
小泉 どういう言い方が良かったのか。
岡田 日本人を救うとの思いが伝わってこない。あれでは喧嘩を売っているようなもの。1人の日本人を何が何でも救うのだとメッセージが伝わってこないのは残念と言っている。
小泉 あの時言ったのは今でも適切だと思っている。
岡田 犯人が凶悪だと言うのなら、救出を放棄していることになる。総理は大変重い責任を負っているので、そうした発言を求めたい。今後の反省材料に。


■ 年金改革 方向性示し、党内を押さえよ

岡田 国民年金を含めての一元化の抜本改革は今でも必要と思うか。
小泉 一元化はできれば望ましいと思っている。一元化の一番の問題点は納税者番号。自営業者の納税者番号は可能かどうか、現実には無理。所得を把握しないと年金の一元化はできない。早く民主党も三党合意に基づく協議に加わって。
岡田 所得の把握をあきらめていいのか。ごまかす人が得するのがいいのか。納税者番号でより良い制度をつくる、と言っていただければ協議はできる。
小泉 民主党もどういう納税者番号がいいのか言っていない。そういうことを含めて協議を。
岡田 具体的なこと何も言っていない総理に言われたくない。総理は党の中も押さえられないではないか。道筋を決めたうえで協議すればいい。厚生労働委員会で集中審議をしようではないか。
小泉 集中審議のための合意ではなかったか。避けている避けていると言っているが、民主党が避けている。早く協議に参加を。
岡田 参議院で強行採決をしたのは誰か。信頼関係を壊したのは誰か。強行採決したことも忘れずに。

■ イラクからの自衛隊撤退 イラク特措置法廃止法に賛成を

岡田 ファルージャに攻撃に際しての発言にも違和感を覚える。命を落とす市民も考えながら、違う言い方があったのでは。
小泉 失敗してもいいと言うわけにはいかない。どういう言い方があるのか。
岡田 総理の言い方は攻撃が前提。2万人も投入しての攻撃がいいのかを問うている。イラクの大統領も「馬の上にいるハエを拳銃で撃ち落とすようなもの」と言っている。ハエは逃げるということだ。サマワが非戦闘地域の根拠は。
小泉 戦闘が行われていない。
岡田 イラク特措置法上の定義は。
小泉 法律上は、自衛隊が活動している所は非戦闘地域。
岡田 自衛隊の活動の期間を通じて、戦闘行為が行われなという根拠を聞いている。
小泉 法の趣旨は自衛隊の活動している所は非戦闘地域とはっきり申し上げる。
岡田 政府が定義をつくった。1年間戦闘が行われないと言えなかったでないか。この非戦闘地域かそうでないかは、憲法につながり、疑義がある。8回にわたり攻撃があった。オランダ軍が3月に撤退した後、自衛隊を誰が守るのか。
小泉 予断を許さない状況ではあるが、戦闘地域ではないので、人道、復興支援をしていく。手を引け、というのはイラクの人がどう思うか。
岡田 自衛隊は給水をしているが、1日200トンから280トン、フランスのNGOは600トンから700トン。自衛隊でなくてもできる。自衛隊でなければできないのならいいが、それを強制することが正しいのか。オランダ軍1300人の穴は簡単ではない。派遣へ期限は12月14日で切れる。野党三党で提出するイラク特措置法の廃止法案に自民党、公明党の皆さんの賛同を得たい。

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