20日、富山県での視察を終えた岡田代表は石川県に移動し、金沢市内で開催された党県連主催の集会で講演を行った。
「民主党がめざすもの」と題された講演の中で岡田代表は、「日本は完全に政権選択の時代に入った」との認識を示しつつ、「現実に政権が変わらなければ意味がない」として、「政権交代の実現のために全力を挙げているところ」だと強調。その上で、政権交代を成し遂げるための重要な点として、まず(1)党改革、を挙げ、透明性をキーワードとして国民に信頼される政党となるため、これから1年で改革を完了させる心構えで臨む、との強い決意を明らかにした。また今後は、国会議員・候補者の日常活動を強化すること、地方議員の数を飛躍的に増やすことなどの重要性を説いた。(2)選挙、についても、候補者擁立作業を最重点に進め、3年後を見すえて参議院の都道府県選挙区の候補者も積極的に決めていく意向を明らかにした。(3)政策、についても、「民主党が政権をとった時に、どういった政策をどういった順番でやっていくのか、はっきり分かるようにする」ことが最も重要だと指摘し、次の総選挙に向けてマニフェストをさらに具体化していく作業を進めるとともに、こうした作業と「10年後のビジョン」をともに示すことが必要だとした。
さらに岡田代表は、来年が政権交代に向けての「本格的な戦いの1年」になるとの決意を明らかにした上で、「国民が民主党に任せようと本気で思えるよう、民主党をもっていきたい」とし、「全力で党を挙げて突っ走る」との決意を披露。同時に岡田代表は、「政治を国民の手に取り戻す大きなチャンスがきているととらえ、全力でがんばっていきたい」と力強くその決意を明らかにした。今国会の残る会期での重要な課題として岡田代表は、(1)年金、(2)イラク、(3)政治とカネ、を挙げて、それらの課題についてそれぞれ民主党の考えを明快に述べるとともに、改めて政権交代実現に向けた民主党の今後の活動への支援を訴えると、会場からは大きな拍手がわき起こった。
質疑応答では、会場の参加者から、若者の政治離れ、生涯現役社会のあり方、現在の年金制度の欠陥、憲法問題など多岐にわたる質問が寄せられ、岡田代表はそれらの一つひとつに丁寧に答え、盛況のうちに講演は終了した。
また、この日の日程を終えた岡田代表は記者団からの質問に答える形で、与党側が応じようとしていないイラク特措法廃止法案の採決を、改めて要求するとともに、「総理にはまともに答えてもらうことが大事だ。はぐらかしはもう十分、いらない」とこれまでの答弁ぶりを改めて強く批判。政治資金規正法改正案についても、「与党の案はほとんど意味のない改正案」だと切り捨てた上で、与党側が「あれで(国会を)通そうと本気で考えているなら、あまりに国民をなめきっている」と厳しく指摘し、改めて「橋本元総理をはじめとする関係者の証人喚問を求める」とした。
なお、この日の集会には、奥田建(県連代表)、一川保夫(県連代表代行)両衆院議員、浅尾慶一郎参議院議員、桑原豊県連代表代行らも参加した。
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