民主党『次の内閣』ネクスト男女共同参画担当大臣
小宮山 洋子
内閣府「男女共同参画会議」は、男女共同参画社会基本法に基づく「男女共同参画基本計画」の改定に向けて、本日、答申を出しました。男女共同参画社会基本法(以下、基本法)では、その前文に「男女共同参画社会の実現が21世紀の我が国の“最重要課題”」と書き込まれています。少子高齢化が強まり、経済が低迷した日本にとって、更なる推進が求められる施策について、基本計画改定のため答申が出されたことを評価します。
基本法制定当時、女性も男性も、個性と能力をいかして生き生きと生きられる21世紀の社会を作るため、野党・与党の利害を超えた真剣な審議が行われました。従来のジェンダー(社会的・文化的に形成された性別)に囚われたままでは、真の男女共同参画を実現できないという問題意識が、基本法には反映されています。それは、当時の野中広務男女共同参画担当大臣をはじめ、政府・与党の議員と審議をした中で明らかです。
そうした経過に照らして本日の答申を見ると、違和感を覚える箇所があります。すなわち、「なお、“社会的・文化的に形成された性別(ジェンダー)”の表現等については、引き続き男女共同参画基本計画に関する専門調査会において調査を行うこととする」と書かれています。ご承知のように、このところの男女共同参画に対する反動は、個人の尊厳や自由にとって極めて憂慮される事態となっています。答申に向けた中間整理に対して、一部の自民党議員やメディアから、個人の尊重が家族の崩壊を招くという指摘がなされました。また、基本法そのものに「危険な意図が隠されている」など、的外れを通り越して、荒唐無稽と言わざるを得ない批判もあります。正しい方向での議論が行われるよう、今後とも注視していきます。
民主党は、これまでも、男女共同参画社会の実現のために、率先して政策を作り、活動をしてきました。「多様なライフスタイルを生きる時代の自立と安心の政策」を2002年に策定し(2004年改定)、読みやすいダイジェスト版のリーフレットも作成しました。年金・税金・雇用・子育て支援・教育・介護・健康・国際協調の8つの柱で政策をまとめています。民主党としては、現在、子ども・子育てを支援する総合的な政策を作っていますが、その基本にも男女共同参画の概念があります。これからも、正しい男女共同参画、ジェンダーに敏感な視点をもった、しっかりした政策を作り、実現のための活動をしていきます。
以 上
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