来日中の李肇星(り・ちょうせい)中国外交部長(外務大臣)は12日午前、武大偉駐日中国大使ら10名とともに民主党本部を表敬訪問し、菅直人代表、羽田孜最高顧問、岡田克也幹事長らと率直な意見交換を交わした。
李外交部長は「ダライ・ラマと付き合う民主党議員がいると聞いた。祖国分裂、中日を離間させる活動をさせることのないよう信じている」「黒龍江省の遺棄化学兵器の事故で39人が負傷、内3人が重症で1人が危篤状態になっている。歴史問題を正しく認識し、目を向けるべきだ」と発言。菅代表は「ダライ・ラマに関しては党の方針として交流しているわけではなく、少数議員の個人的活動だ。細かくは制限できない」「遺棄化学兵器は元々つくったわが国の責任で、お見舞いとともにお詫びしたい」と応じた。
その上で菅代表は、北朝鮮の核問題、拉致問題の解決への協力、福岡の4人家族殺害事件への捜査協力を要請。拉致問題について李外交部長は「2国間で協議する方が解決しやすいのではないか」などと述べた。
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