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2006/05/30
ジャワ島地震救援対策本部、有効な支援策示し官邸へ申し入れ
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ジャワ島中部で発生した地震で多くの犠牲者と甚大な被害が生じている状況を受け、救援・支援対策などに取り組むため党内にいち早く設置されたジャワ島地震救援対策本部本部長の赤松広隆副代表は30日、官邸を訪れ、鈴木官房副長官に小泉首相あての「ジャワ島地震救援対策に関する申し入れ」文書を手渡した。申し入れには同本部長代理の浅尾慶一郎 『次の内閣』ネクスト外務大臣、同事務局長の末松義規国際局長も同行した。
 
 申し入れでは、スマトラ沖地震やパキスタン大地震等で救済・支援を行ってきた民主党としての経験の蓄積を生かして、政府に対して8項目を示し、十分に留意するよう求めた。
 特に政府が無償援助を決定した11億円の遣い方について言及した赤松本部長は、有効に使われるようも十分配慮してほしいと注文をつけるとともに、火山活動の変化やボロブドゥール遺跡の損壊などが懸念される状況にあっては、日本がもつ専門知識やノウハウを駆使した支援も含めた救援・援助の在り方を検討すべきだと提案した。
 
 また、日本政府による財政支援先は相手国政府や国際機関であることが多かった点も赤松本部長は問題視し、被災者にとって最良の求められる有効な援助を行うためにもNGOへの支援も十分に行っていくべきだとも指摘した。
 
 鈴木官房副長官は申し入れの席上、当初から計画していた救急医医療チームに加え、現地からの要請に応え、自衛隊の医療班も派遣することとし、同日先遣隊が出発することを明らかにし、医療支援が特に求められているとした。また、与野党の枠を越えて支援を行っていきたいとの意向が示され、民主党と協力していきたいと語った。
 
 なお、民主党は同日都内で開く党パーティーでも、出席者に被災者支援のための募金を呼び掛ける予定。
 
 申し入れした8項目は以下の通り。

1. 現地に政府としての連絡事務所を速やかに立ち上げ、在留邦人の安否確認と保護に当たると共に、必要な医療、緊急生活支援、渡航、家族の訪問などに万全かつ柔軟な支援を行うこと。

2. これまでの日本政府による緊急財政援助の支援先のほとんどが相手国政府や国際機関である。自国のNGOに対する財政援助の割合が数十%の欧米諸国と比べ、日本は2〜3%と桁違いに少ない。「被災者に最も顔の見える援助」を行うNGOへの緊急財政支援を早急に行うこと。

3. 現地に赴く日本のNGOの援助物資の輸入関税の減免措置やNGO登録及び労働許可に関するインドネシア政府との仲介、連携できるインドネシアNGOとの仲介、物資輸送などのロジスティックスの後方支援などを行うこと。

4. 日本政府から相手国政府への財政支援に関しては、過去に例が見られる遅滞などがないよう、また、被災者に直接便益が行き渡るよう、適切かつ効果的なフォローがなされること。

5. わが国の国際緊急援助隊などの能力や適性が最大限に活かせるような現場や活動内容の調整をインドネシア政府や国際機関と適切に行うこと。

6. 120もあるインドネシアの活火山に対する大地震の影響や噴火の可能性及びその対応に関する日本の知識や情報を提供すること。

7. 貴重な世界遺産などの損壊を防ぐための対応などに関する日本の知識や情報を提供すること。

8. 地震予知や耐震構造建築などに関する日本の知識や情報を提供すること。

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