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2004/03/11
北海道警察・不正経理疑惑に関する現地調査報告書
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趣旨

北海道警察が捜査報償費を不正に支出したとされる疑惑について、元道警幹部告発者や道議会関係者の面談など現地調査を行い、事実関係を踏まえ警察予算の執行適正化にむけて総合的な見地から検討を行うとともに、内閣委員会において、警察内部改革を国民の立場から強く要求し、実現を目指す。


調査団構成 民主党「次の内閣」内閣部会・国対・北海道連の共催 

団 長   大畠 章宏  「次の内閣」ネクスト国家公安委員長
副団長   鉢呂 吉雄  民主党北海道連会長
副団長   中山 義活  国対筆頭副委員長
事務局長  宇佐美 登  衆議院内閣委員会筆頭理事
事務局次長 西本 美嗣  北海道議員会長
団 員   泉  健太  衆議院議員
      近藤 洋介  衆議院議員
      市村 浩一郎 衆議院議員
      三津 丈夫  北海道議員会幹事長
      沢岡 信広  北海道議員会政策審議会長
      松井 豊   民主党北海道企画調整局長


視察日程

2004年3月9日年(火)
11:00 羽田空港発(JAL515便)
12:30 千歳空港着
14:00 原田宏二・元釧路方面本部長へのヒアリング
15:45 北海道議会議員へのヒアリング
17:15 山口博司・副知事への要請
17:50 北海道公安委員会への要請
18:00 道警芦刈勝治・本部長への要請
18:40 記者会見
20:50 千歳空港発(JAL536便)
22:25 羽田空港着 解散


視察概要

(1)原田宏二・元釧路方面本部長へのヒアリング
○ (問:どうして告発を行ったのか。)裏金作りを続けることに疑問を持っていた。警察官が胸を張れるよう、1日も早く事態を解決して欲しい。
○ (問:裏金作成の手法及び使途は?)裏金作りの捜査費や報償費だけではなく、参考人旅費、日額旅費までに及んでいた。会計担当者が架空の領収書を作り、現金を副署長に渡していた。それを副署長が裏帳簿で管理していた。
○ (問:いつ頃からあった問題なのか。)昭和33年に初めて知ったが、それ以前から続いていたと思われる。
○ (問:警察官は皆裏金の存在を知っていたのか。)皆知っていたと思う。課長補佐クラスまでは運営費名目でお金が渡っていたと思う。
○ (問:警察庁は裏金の存在を知っていたのか。)「おそらく」としか言いようがない。
○ (問:どうやって改善したら良いと思うか。)会計側から見た手続きは末端まで決まっているが、協力者とは何かなど、現場側から見た基準を作らなければいけない。
○ (問:警察庁と各都道府県警察の関係に緊張感がないから起きた問題ではないのか。)腰を据えて取り組むべき問題もあるのに、上がころころ変わりすぎる。

(2)北海道議会議員へのヒアリング
○ 道警が12日に中間報告を行う。16日に道議会の総務委員会にて質疑を行う。
○ 新たに告発を行った斎藤・元弟子屈(てしかが)次長を参考人承知したいと考えているが、守秘義務違反になる怖れがある。
○ (問:NPOなどと連携して一斉に情報公開請求したらどうか。)情報公開請求では、捜査協力者の名前は出てこない。内部調査に第三者を入れることを要求している。

(3)山口博司・北海道副知事への要請
○ 疑惑の徹底究明に向けた道の特別監査の実施、捜査用報償費等の支出のあり方についての改善、北海道行政公益通報条例(仮称)の早期制定、を内容とする知事宛の要請書を手渡した。
○ 特別監査の実施については道警察が設置した調査委員会の結果を見極めたうえで判断したいこと、報償費等の支出のあり方については道警察に改善を申し入れること、内部告発者保護については北海道職員倫理規則においても定めがあることなどの回答を副知事より得た。

(4)北海道公安委員会への要請
○ 公安委員長補佐室長・井上学氏に対し、「疑惑の真相が徹底解明されるよう道警察に対し厳しく指示・点検を行う」ことを内容とする公安委員長宛の要請書を手渡し、10日に開催される公安委員会に報告する旨の回答を得た。

(5)芦刈勝治・道警本部長への要請
○ 調査委員会における厳正な調査及び説明責任の実行、疑惑に関する情報・資料の積極的な開示、道監査に対する捜査員の協力、捜査用報償費等のあり方に関する早急な改善、を内容とする要請を行った。
○ 現在調査委員会において三事案(旭川中央署の事案・原田氏証言の事案・弟子屈署の事案)につき関係者計110名からの聞き取り調査を行っているとろであり、うち旭川中央署の事案については、今月12日の道議会・総務委員会において中間報告を行う旨の説明があった。また併せて、道警察の信頼回復のため全力をあげて真相究明に努力していくこと、要請のあった内容についてはその通りの取組みを行うこと、告発者については不利益な取扱を行わないこと、等の表明が本部長からなされた。


記者会見概要

○ 単に道警だけの問題ではなく全国的な問題と感じた。国会としても徹底解明と改革に取り組まなければならない。
○ 対策本部を設置し、情報収集に努めたい。
○ 原田氏、斎藤氏、芦刈氏を参考人招致したい。
○ 会計検査院に厳正な監査をするよう申し入れたい。
○ 内部告発者が不利益な取扱いを受けないよう、民主党として取り組んでゆく。
○ (問:原田氏の証言の信憑性は?)勇気のある行動であり、真実を初めて話したのだと思う。


その他

 全国の警察関係者より関連情報を収集して警察機構改革を推進するため、民主党として「対策本部」を設置することを要請する。

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