参議院本会議における郵政民営化関連法案の可決成立を受けて、前原誠司代表は、14日夕、党本部で記者団に「覚悟はしていたが、極めて短時間での成立は非常に残念」と述べた。
前原代表は「小泉さんの執念がまさった」と述べた上で、官業肥大化や民業圧迫の懸念が払拭されない点を挙げ、「内容はほめられたものではない」と指摘。国民の皆さんは改革の方向性については賛成したが、全権委任ではないとして、今後の政策課題の方向性について、首相に釘を刺した。
「郵政改革法案」(民主党議員立法)の提出については、「政府案と対比した法案の内容や、提出側の席で答弁に立つ姿が報道され、国民の皆さんの関心を集められた」などと評価する考えを示した。「国民のため、日本の国益のためならば、(民主党の改革の考え方を)与党が取り入れても構わない」と、今回の対案を第一歩に、改革を競う姿勢を貫きたいと改めて語った。
「国家公務員法の一部を改正する法律案」の提出に関しては「政調会長から提出するとの報告を受けた。官民格差の更なる縮小や特殊勤務手当の廃止に向けた姿勢を、法案の形にして、国民の皆さんに示す」と説明した。
年金制度改革に関する協議に関しては、期限を切って被用者年金と共済年金を一元化し、法案を提出し、国民年金一元化も含めた議論をすると表明した与党側の態度に、一定の評価を与えた。また、「国民年金に関する具体的な対応策を見極めた上、議論の席に着くか判断したい」と述べて、民主党としても、事業者半額負担の問題と国民年金の整合性、負担と給付の関係などを詰めた案を検討する考えを示した。
五島正規衆院議員の政策秘書が、公職選挙法違反(買収)容疑で逮捕された件については「極めて遺憾であります。中身について精査しなければいけませんが、事実であれば、厳正に処分しなくてはいけないと判断しています。国民の皆さん方には、明らかにしていく過程で事実であれば、心からお詫びを申し上げなければいけない状況だと思っております」とコメントした。
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