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2005/10/25
被害補償、健康管理、拡大防止策明記したアスベスト対策法案提出
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全国で健康被害が深刻化しているアスベスト(石綿)の健康被害対策をめぐって、民主党は25日、被害補償や健康管理、被害拡大の防止など、国や企業が担うべき対策を総合的に盛り込んだ「石綿対策の総合的推進に関する法律案」を衆議院に提出。あわせて、法案を各論的に進めていく過程での民主党の考えを示した「民主党は『ノンアスベスト社会』をつくる〜アスベスト対策に関する政策提言・中間とりまとめ」を提示した。

 法案について会見で党アスベスト対策作業チーム座長の五島正規衆議院議員は、26日に議院運営委員会にはかられ、内閣委員会での審議となると説明。その上で、「政府も閣僚会議において議論しているが、アスベストの被害者への補償に限定された内容しか入っていない」との見方を示し、総合対策の法案が必要との観点で法案提出に至ったことを明らかにした。また、政府が次期通常国会での法案提出を準備していることにも言及し、「政府の方が民主党案への対案として取りまとめていただきたい」と述べた。

 法案では、現在全国的に広がっている健康被害や今後の被害拡大防止のため、国や地方公共団体、事業者の責務を明記し、基本方針の策定や対策を推進するための必要事項を明記。

 具体的施策としては、政府の目標よりも1年早い2007年度までのアスベストの全面禁止、代替品の開発促進を定めたほか、首相を長とする「アスベスト対策会議(仮称)」の設置を求めている。

 また、アスベスト等を輸入・製造・販売または使用した事業者および国が財源を負担する形で「アスベスト対策基金(仮称)」を創設。健康被害への適切な保障対策等に充てることとした。

 同時に「健康被害対策」としては、アスベスト健康被害補償制度を創設。中皮腫患者については原則補償、肺ガンについては労災認定基準の見直し、補償規準・判定等の一体的体制の整備を盛り込んでいる。また、労働者に限らず住民も対象とした健康管理制度を発足し、中皮腫登録制度の設置、アスベスト疾患の早期診断、治療方法やNPOと連携した相談体制の確立等を目指す。

 さらに、「アスベスト製品や労災情報のデータベース化など、情報収集と情報開示」「管理・除去・廃棄についての推進計画を策定するなどの推進体制の整備」「在庫品の廃棄」「学校等公共施設での除去の徹底を目指す建築物・設備等の対策」、「アスベスト廃棄物の再利用を原則禁止するなどの廃棄物対策」など、「公害防止対策」を盛り込んでいる。

関連URL
  (→ 石綿対策の総合的推進に関する法律案 )
 http://www.dpj.or.jp/news/?num=760
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