民主党の菅直人代表は21日、名古屋市を訪れ、衆議院総選挙に名古屋市内の各選挙区から出馬予定の党公認予定候補者や佐藤泰介、木俣佳丈両参議院議員とともに800人の聴衆を前に街頭演説を行った。
菅代表は、「民主党のマニフェストと『小泉改革宣言』をぜひしっかり読みくらべていただきたい。自民党の人びとは、民主党のマニフェストの中身に対して真正面から反対できないので、『絵に描いた餅』『ショーウィンドウの中のアイスクリーム』などと言っているが、薬害エイズ問題が深刻化した当時一番長く厚生大臣を務めながら、この問題で具体的なことを何一つやってこなかったのが小泉さんだ。総理になってからの2年半にも、一体何かやったのか」と最近の小泉首相や安倍自民党幹事長の発言にきっぱり反論。「同じお湯で何日もお風呂に入り続ける人はいない。1回お風呂の水を抜いて、今度は民主党にやらせてみようじゃないかという判断をしてほしい」と聴衆に訴え、大きな拍手を浴びた。
演説後の記者会見では、石原国交相が藤井道路公団総裁のほのめかしたという過去の政治家からの様々な圧力について「疑惑とは思っていない」と調査プロジェクトの立ち上げを否定したことに対し、「調べもしないで疑惑を否定するとは、石原国交相は疑惑を隠す政治家になるのか。お父さんは泣いているのではないか」と強く批判した。
田中真紀子元衆議院議員が自民党を離党して総選挙に出馬する意向を表明したことについては、「自民党を離れるなら、今の自民党政権を支える立場ではなくなるので、かなり共通の要素が出てくる。協力し合える余地があるか、真意をいろいろな形で確かめたい」と言及した。
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