民主党は20日午後、党本部で両院議員総会を開き、新しい役員人事、『次の内閣』のメンバーを正式に決定した。
冒頭、挨拶に立った前原誠司代表は「代表にご選任いただいた重みをしっかりと受け止め、皆さまがたにお約束したように、全身全霊をかけて、この重責を全うする」と語り、改めて党運営への協力を求めた。
その上で前原代表は、まず第一に人事配置における自らの思いに言及。「できる限りみなさまが持っておられる力を発揮していただくような人事配置にしたいと考えていた。もちろん(役員)人事に入られない方もいるわけだが、私がめざす政治は全員野球。落選されて再起をかけて挑戦される方々も含めたすべての力を最大限に発揮していただけるような体制を整えていくことが私の第一の職務だ」と語った。
二つ目に前原代表は「闘う民主党、闘う政党として、常に政権をとったときに我々ならばどうするかを皆さん方にはお考えいただきたい。その上で大切なのは党内での議論だ」と自らの考えを示し、「拙速な議論、拙速な決定は、後に禍根を残す。どの場面でも十分な議論をしていただきたい」と求めた。
同時に、「必ず決定を出すこと」の重要性を強調。「議論を十分にして、決定を出し、それに対しては一糸乱れぬ行動をすることが、民主党の築いてきた文化だ。さらにその文化を強めていかなければいけない」と語り、挙党体制に向けた全議員のさらなる協力を要請した。
前原代表は続いて、代表が選任する人事を発表し、いずれも拍手で了承された。
次に、報告・提案に立った鳩山由紀夫幹事長は、「党内をまとめる役をやってほしいというお話を受けて、幹事長をお引き受けした。みなさまと同じ目的に向かってがんばっていく」と挨拶し、党務関係役員の人事を発表、了承された。
続いて、政調会長に就任した松本剛明衆議院議員が「与えられた任期、完全燃焼のつもりで頑張る」と表明し、政策は徹底して十分に議論し、結論は速やかにわかりやくす提示し、行動は一致団結して速やかに行っていくとの前原代表が示す基本姿勢を改めて強調した。「全員野球でいく。私はこのポジションを与えていただいたが、全員の方がレギュラーだ。みなさんのお力を借りたい」と語り、シンプルに対案を持ってアグレッシブに戦っていくと表明し、『次の内閣』メンバーを発表、了承された。
特別国会対応をめぐっては鳩山幹事長は「今回の衆院選では、信じられないことだが、自民党が改革政党で、民主党がその改革に抵抗している政党だというレッテルが貼られてしまった。正しいか否かに係らず、貼られてしまったレッテルを正していくのは並々ならぬ努力が必要」と語り、闘う民主党という姿を前面に出し、改革政党は民主党であるということをアピールしていきたいと述べた。同時に、政府与党が再提出する郵政民営化法案への対案を速やかに提出する準備を急ぐ考えを示した。
続いて野田佳彦国会対策委員長は「重たい職責に、身の引き締まる想いだ」と語り、重要法案に対しては批判だけに終わらせず、対案を示して堂々と徹底して審議を行っていくこと、また「行革なくして増税なし」の基本姿勢を踏まえ、血税の一円たりとも無駄遣いさせないという気迫のこもった質疑を行っていくと表明した。
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