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2005/09/26
「郵政以外はない、国民に白紙委任強いる所信表明に危惧」代表
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前原誠司代表は26日、衆議院本会議で行われた小泉首相の所信表明演説後に、国会内で記者団に答えた。

 首相の所信表明演説の印象については、「郵政以外はまったくない、この国会は郵政だけに終始されるのかという思いがした」とまず指摘し、プライマリーバランスの議論も大雑把であり、社会保障の給付・負担の関係についても明確なものがなかったと分析。「定率減税の問題については、わざとふれておられない気がした」とも語った。

 また、「今回の選挙では郵政法案への賛否で投票してくれと言ったのだから、郵政(法案の審議)が終わった後は、もう一度、(国民の)信を問い直すくらいの気持ちじゃないと。この所信表明演説を聞いていて、白紙委任を国民にさせるようなもので、極めて危惧をもったのは確かである」とも指摘。演説の3分の1を郵政の問題に費やし、それ以外の問題はほとんど語らないに等しい首相の政治姿勢を深刻に受け止めた。

 28日に行われる代表質問にどう臨むか問われたのに対しては、「基本的には改革(について)のいい競争はしていきたいと思っている」と表明。しかし、中身がない、看板倒れの政府の改革に対しては厳しい評価を下していくと語るとともに、単なる反対表明だけでなく、民主党ならこうするという方向性を織り交ぜながら議論していく方針を示した。

 続いて、定率減税廃止に関する発言が与党側から相次いでいる点についてどう見るか問われたのに対しては、「この定率減税が導入された経緯をよく知っているが、(導入時は)恒久的という言い方をしていた。しかも、今回の(総選挙で)自民党、公明党のマニフェストではいわゆるサラリーマン増税は行わないと謳っているにもかかわらず、舌の根も乾かぬうちに定率減税の廃止がさも規定路線であるかのように発言をされている」として、政府・与党の不誠実極まりない対応を問題視した。

 その上で前原代表は「国民の皆さん方に怒っていただきたい。まさに白紙委任をした結果、第一弾として(税の)ムダを削ることなしに増税の話が出てきている」と指摘し、不安一蹴、法案の賛否だけで行われた投票の結果として政府・与党の横暴がすでに始まっている現実を直視し、その深刻さを理解してほしいとする考えを示した。同時に、ムダも削らず、天下りや談合の問題も手付かずのまま、定率減税廃止を強行しようとする政府・与党に対しては断固反対していく考えを重ねて強調した。

 また、郵政民営化法案の対案については、「骨子が出来上がり、党調査会で議論も進んでいる」と改めて説明し、郵政民営化に関する特別委員会の議論に間に合うように対案を提出していくとした。

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