宮城県第2区総支部は3日、「『豊かな地域社会をめざして』次世代の子どもたちのために、家庭や社会のつながり、地域の再生を考える」をテーマに、仙台市内において「門間ゆきこ&ウィメンズフォーラム」を開催し、女性を中心に約90人が参加した。
フォーラム前半では、宮城県子ども総合センター所長で精神神経医でもある本間博彰氏が「次世代育成支援・子どもと家庭のメンタルヘルス」と題して基調講演を行った。本間氏は不登校児童生徒や心身症の増加、子どもたちの犯罪の凶悪化と低年齢化といった子どもたちの崩れは、大人社会の孤立化と将来に対する閉塞感等に起因すると指摘。「親が親としての力を発揮できるような社会的なサポートが必要」と述べ、「不安の少ない親が、子どもにしっかりと向き合って子どもが望むケアができるような環境づくりが課題」と語った。
そうした基調講演を受けて第二部では、蓮舫参議院議員の司会のもと、門間ゆきこ同総支部長、党男女共同参画委員長の水島広子衆議院議員が登壇し、地域再生、地域・家庭・子どもたちの結びつきの問題、子育てと仕事の両立支援の問題等について話し合った。
門間総支部長は戸別調査を実践してきた社会学者としての日々を振り返るとともに、現代の日本社会について「街に声が聞こえない」と指摘し、孤立化が進んでいるとの見方を示した。また社会学の分野でソーシャル・キャピタルと呼ばれる「人と人との信頼関係や地域独特の規範や風習、地域の伝統行事」にも言及し、かつては地域ぐるみで共通した時間を過ごすことで信頼関係の構築につながっていたと説明。そうした時間が失われることによって、街に元気がなくなったのではないかと分析した。
蓮舫議員の問いかけに対して門間総支部長は、「地域の力を育みたい、一人ひとりの声を国政へ届けたい」と日頃から語る自らの訴えについて、地域の多くの人々に支えられて育ってくる中、地域の声は自分にとって励ましの声であり、背中を押してもらう希望の力であったと説明。そうした地域の声が不安の声となりつつある現代社会にあって、かつての希望の声に変えていくために「社会学論文」ではなく「行動すること」で自らの力を尽くしていきたいと訴えた。
蓮舫議員は、子どもたちの間で地域に暮らす大人との会話が格段に少なくなっている実態を指摘し、地域商店街がなくなり、スーパー・自販機が氾濫する社会にあって人間関係が希薄となるなか、「地域力」が失われたとの見方を示した。水島議員も「地域の子育て力が落ちてきている」と述べ、「地域でどれだけ人と人との関わりを取り戻せるかが日本再生の鍵になる」と語った。
水島議員は民主党が重視する「ワーク ライフ バランス(仕事と生活の調和)」に言及し、仕事人間ではなく地域にも居場所があり、まただれもが働きに見合った自分の望む形での雇用を確保できる、そんな社会の実現に向けて民主党がリードしていくとした。
最後には党副代表で宮城県選出の岡崎トミ子参議院議員もかけつけ、「門間総支部長は大きな可能性を秘めている」として阪神・淡路大震災後には現地に駆けつけ、NGOスタッフとして復興に力を尽くしてきた彼女ならではの地域再生へ向けた行動力への期待感が語られ、会場からも強い期待をこめた拍手が沸き起こった。
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