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2005/04/27
【参院本会議】JR脱線事故について、辻議員が政府の対応など質問
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 27日午前に開かれた参議院本会議で、兵庫県尼崎市内のJR福知山線において発生した脱線事故について、民主党・無所属クラブを代表して、地元選出の辻泰弘参院議員が質問に立ち、政府の対応などを関係大臣に質した。

 辻議員は質問の冒頭、「亡くなられた犠牲者の方々とご遺族皆さま方に対して、心から哀悼の意を表する」とともに、「負傷された方々に対し、心からお見舞いを申し上げる」旨を述べた。その上で辻議員は、民主党のJR福知山線事故対策本部(本部長:菅直人『次の内閣』国土交通大臣)の副本部長として、当日午後、事故現場に駆けつけ、「痛々しい現場を目の当たりにし、大変なショックを受けた」とし、「このような悲惨な事故を二度と起こさないため、原因の徹底究明と再発防止対策に万全を期さなければならない」と強調。現在の被害状況、これまでの政府の対応について報告を求め、「なぜこのような悲惨な事故が起きたのか」、事実関係と原因についての所見、今後の事実解明に向けての方針を尋ねた。

 辻議員は更に、伊丹駅でのオーバーランの際、運転士と車掌が口裏合わせをしたとされる件や、その後、運転速度を速めたとされる件についても言及。「この事故の背景に、大勢の人間の命を預かる運転する側に、モラルの低下があったと言われても仕方がない」とし、JR西日本の運用管理上の問題点を指摘する声もあるとして、国交相の見解を求めた。

 辻議員はこのほか、JR西日本における乗務員の教育・訓練、身体検査、適性検査などの実施状況や、国が「今回の事故を教訓として、いかなる指導を行っていくつもりか」などについて尋ね、脱線防止ガードの設置対象基準の拡大や新型ATSの普及促進についての国交相の所見も尋ねた。

 辻議員は質問の最後に、「今回の事故は人災と言うべき」と指摘し、「自然災害への備えに務めるとともに、かかる人災が二度と起こらぬよう、原因の徹底究明と再発防止対策に万全を期すこと」を強く求めて、質問を締めくくった。

 北側国交相はこれに対して、死者91名、負傷者456名という27日午前時点の事実関係を報告するとともに、「安全は運輸サービスの基本中の基本」だとして、「今回のような重大事故が生じたことは、まことに遺憾と言わざるを得ない」と指摘。事故原因についても、航空・鉄道事故調査委員会で、「調査に全力を挙げて取り組んでいる」とした。JR西日本の運用管理上の問題点についても北側国交相は、「鉄道事業者は安全確保を最優先に、事業を行う必要があることは当然のこと」とした上で、「ご指摘のように、JR西日本が公表した内容が、翌日大幅に変更されるなど、その信頼性が問われるようなことがあったことは、非常に残念であり遺憾だ」と答弁した。政府の対応等については、細田官房長官や村田国家公安委員長からも答弁が行われた。

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