川端達夫幹事長は28日、党本部で定例の記者会見に臨み、尼崎市内でのJR福知山線の脱線事故、今野東衆議院議員の議員辞職問題、郵政民営化関連法案の提出、竹中大臣の無断海外渡航疑惑などについて語った。
川端幹事長は冒頭、尼崎市内でのJR福知山線列車脱線事故に言及。25日の事故当日に党として「JR福知山線事故対策本部」を立ち上げ、菅直人『次の内閣』ネクスト国土交通大臣(同対策本部長)らが、翌26日に現地調査に赴いたこと、昨日27日には対策本部会議を開催したことなど、民主党としての取り組みを説明した。また、明日から始まる大型連休には、多くの人が公共交通機関を使って移動すると指摘し、「徹底して安全運行に努めていただきたい」と、関係各位に安全性の確保を要請する姿勢を示した。
続いて川端幹事長は、宮城1区公選法違反事件に関して、昨日仙台高裁より連座制適用を命じる判決を下された今野東衆院議員が、28日午後、議長に議員辞職願を提出したと報告。「現職のわが党所属議員が辞職する事態を招いたことは申し訳ない」と、心からのお詫びを改めて表明し、今野議員が行ってきたボランティアによる清潔な選挙や政治活動を支えていただいた多くの方々に感謝の念を表した。その上で川端幹事長は、公判を通じて提起された、公職選挙法適用の範囲および運用の論点を受けて、改めて法改正に向けて取り組む考えを示した。
郵政民営化関連法案について川端幹事長は、「国民不在の中で茶番劇を繰り広げている」とし、提出に至るまでの自民党の一連の動きを批判。外交、年金などの課題が山積する中で、国会審議の欠席者が自民党内に続出するなど、「責任を問われて然るべき」事態が続いたと指摘。「当初の理念を離れ、官業肥大化で民業を圧迫するだけで何の利益にもならないと危惧している」などと述べた。今後の方針については、時間を取って法案を精査し、いかに国民のためにならないか、いかに国民のお金が危険にさらされるか、国会において明らかにしたいと語った。
竹中郵政民営化担当相が無断で海外に渡航したという疑念についても川端幹事長は、平野博文幹事長代理名で内閣へ提出した質問主意書に対して、私用・無断で行ったことはないという旨の答弁書が出されたことを明らかにした。川端幹事長は、「無届けで行ったことはないと記憶している」と答弁した竹中大臣に、疎名資料の提出を求めるとし、改めて本人への確認が必要との考えを示した。
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