民主党は7日、衆議院に「行政改革基本法案」を提出した。
現在、衆議院行政改革特別委員会で審議中の政府の中央省庁等改革基本法案への対案として提出したもので、伊藤政調会長は「政府案は中央省庁を足したり引いたりという中身のないものだが、私たちの法案は何のために行革をやるのか、基本的な考え方を明らかにした」と説明している。
民主党の行革法案は、
(1)中央政府の権限・財源を「地方へ・市場へ・市民へ」
(2)国と地方の収入割合を1対2に
(3)国の規制は時限を原則とする「サンセット方式」に
(4)公共事業関係長期計画に国会のチェックを
(5)副大臣制の導入
(6)国会に設置する行政改革調査会で2年以内に行革を実現
――の6つの柱からなっている。政府案では5年かけて具体案を議論することとしているが、民主党案では副大臣制など実現できるところから順次進める。
衆院提出に先立つ総務会の議論では「行革は細川内閣、羽田内閣が源流であり、それが新しい民主党の改革路線になっている」といった推進意見の他、「地方分権の前提として地方の行革も必要」「情報公開法との関連を明確にすべき」といった意見も出されたが、こうした点は国会に設置する行革調査会で2年以内に結論を出すという前提で、法案提出を了承した。
提出後、記者会見した伊藤忠治議員(党行政改革部会長)は「基本法案として、地方分権を前提とした中央政府のスリム化など、行革の柱を定めた」と政府案との違いを強調。来週、行革特で政府案とともに審議される見通しであると述べた。
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