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2005/05/11
【参院イラク特】若林・犬塚両議員がイラク問題をめぐり関係大臣質す
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 参議院のイラク人道復興支援活動等及び武力攻撃事態等への対処に関する特別委員会において11日、民主党・新緑風会の若林秀樹、犬塚直史両議員が質問に立ち、関係大臣を質した。

 若林議員は冒頭、イラクで武装勢力に拘束されたとみられる日本人の斎藤昭彦さんの問題について、安否の確認を早急に行うよう求めるとともに、一刻も早い解放へ向けての政府としての努力を改めて要請した。

 また、イラク情勢をめぐって若林議員は、イラク移行政府発足を踏まえ、今後の日本の支援のあり方をめぐり「国際社会(の一員)としてサポートするのが重要な観点」との考えを示した。同時にイラクにおいては治安維持業務が求められている状況にあって、オーストラリア軍等の他国軍の警護なしに活動できないイラク自衛隊は、「撤退も含めて検討する必要がある」と指摘。年末が撤退時期との見方を示した。大野防衛庁長官は、「決して警護を他国には依頼していない。自ら安全確保を行っている」などとする答弁を繰り返し、自衛隊の支援活動のニーズは高いとし、撤退時期は明らかにしなかった。若林議員は「地に足がついた支援を」と釘を刺した。

 続いて若林議員は、国民保護の観点から、5月1日に行われた北朝鮮のミサイル発射訓練に関して質問。同実験はミサイル発射の凍結延長を定めた日朝平壌宣言に反するとの観点を指摘したが、大野防衛庁長官は、「短距離ミサイルであるため、日本に危険は及ばない」などとして同宣言に違反しないと答弁。ミサイル発射後、何分後に情報を把握したかとの問いには、「遅滞なく」「速やかに」などとするだけで結局明らかにせず、危機が発生した折、国民に避難勧告できる体制が整っていたかを判断する基準となるような情報開示は一切行わなかった。

 若林議員に続いて質問に立った犬塚議員は、イラクで「斎藤さんのような、警備の民間人が何人いるか承知しているか」と質問。外務省の中東アフリカ局長は、「承知していない」と答弁。犬塚議員は、イラクで拘束されたとされる斎藤昭彦さんと同じコントラクターが、この3年間で234人死亡と発表されていることをインターネットで10分で調べられることを挙げ、「そのような情報も収集できなくて国民の生命を守れるのか」と批判し、「あまりにも収集能力が低いと言わざるを得ない」と断じた。

 このほか、国際テロ対策推進本部の行動計画を取り上げ、「非常によく出来ている」とし、これに比べて国民保護に関する基本指針が具体的でないと批判した。その上で、「私の田舎では400人の人口で警官が1人。どこに一人暮らしのお年寄りがいるのか、避難誘導の事情を一番知っているのは郵便局の人。上からの指示がないと下は動けない」として、具体的指針をつくるよう求めた。

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