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2006/04/13
【衆院行革特】田島・篠原両議員、行政改革推進法案の問題点指摘
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 衆議院行政改革特別委員会で13日午前、民主党・無所属クラブの田島一成、篠原孝両議員が質問に立ち、小泉首相はじめ関係大臣に対し、行政改革推進法案、市場化テスト法案等の一連の法案を貫く基本的問題、小泉首相の米国産牛肉輸入再開における関与・責任等について質した。

 民主党の一番手として質問に立った田島議員は、11日に引き続き質問に立った理由について「(競争入札を)民間が落札した場合の公務員の人事権や配置転換の責任はだれかという質問をしたが、どうも瞑想入りした」として、混乱を整理して答弁するよう要請。それに対して中馬行政改革担当大臣は混乱を詫びたうえで、官民競争入札等を民間事業者が落札した場合の業務に従事していた公務員の処遇について、政府部内での配置転換と新規採用の抑制による対応が基本となると述べるとともに、本人の同意があり、落札事業者が希望する場合は、公務員を退職して落札事業者のもとで勤務することになり、公務への復帰が公的に保障されわけではないと答弁した。

 そうした答弁を受けて田島議員は「私の質問に答えていない」として、人事権・配置転換の責任はだれにあるかを再質問。わかりやすい図式を示して、辞職する意志のない公務員が配置転換される際、在籍している省庁の責任で配置が決められるのか、転換先の省庁の責任でなされるのかを質したが明確な答弁は得られなかった。

 また、受け入れ先は確保できると断言できるかを質したところ、山口内閣府副大臣は「そのときの運用の状況。はっきりは申し上げられない」などと答弁。公務員の身分が何ら保障されない実態が浮き彫りになった。田島議員は制度のあいまいさを指摘。次の職が保障されるという根拠法を示すよう繰り返し求めたが最終的にも示されることはなく、「杜撰すぎる法案だと言うしかない」と田島議員は批判せざるを得なかった。
 
 そうした問題点を明示したが首相は「民主党は公務員の数を減らせと主張していたではないか」などと繰り返すだけで、制度の問題点には何ら言及せず、田島議員は減らす、増やすの議論はなく、市場化テストの流れのなかで公務員の立場がどう変わって行くか、制度上明確にしていくのが国民生活の安心・安全のためにも重要だと重ねて指摘した。

 続いて質問に立った篠原議員は、安全確保に向けて日本が求めた輸入プログラムが遵守されたとはいい難い米国産牛肉の輸入再開問題に関連して質問した。

まず、「厚労省・農水省が求める応えを引き出すための諮問しかせず、あり方自体がおかしい」「輸入再開に際しては国内規制の見直し同様、厳格に評価すると説明していたのに、米国で特定危険部位の除去などが適正におこなわれているという前提つきの不十分な審議しかできなかった」「調査会に全頭検査の緩和策について諮問があったのは日米事務レベル協議で緩和条件が決まる前日。輸入再開に向けた条件整備で、政治的誘導があったのは明らかだ」「科学者は科学的根拠で『可能性は低い』と述べただけなのに、政府は『科学者は絶対といっている』と変え、責任をすりかえている」などとする新聞紙上に見るプリオン専門調査会委員の言い分を明示。そもそも正常に検討を重ねる委員会とはいい難い実態があったことを指摘。篠原議員は「やり直さないといけないのではないか」と述べ、委員を再任して出直す意思はあるか質したが、松田食品安全相は「発言する立場にない」とした。

 篠原議員はまた、プリオン専門調査会委員のひとりである日本生物化学研主任研究員の山内一也氏と政府との見解の相違についても、資料を提示して言及。「安全担保を怠り、拙速な輸入再開を決定した日本政府にも問題あり」と山内氏は指摘しているのに対して政府は「責任なし」としている点、リスク評価に関しても山内氏は「委員の疑問に答えた飼料は米国から提出されず、良質も劣っていてリスクの科学的同等性を評価することは困難」としたのに対し政府は「輸入再開は科学的判断に基づいたもの」と明言して憚らなかった点などを改めて明らかにした。

 続いて、食品安全委員会がBSE国内対策の見直し等に向けての答申を出すために準備を進めている段階で、日米局長級会合で「米国は数週間以内に輸入再開する」と声明を出している点などを指摘した篠原議員は「食品安全委員会をないがしろにしているのは何よりも総理ではないか」と批判した。首相は「その指摘は当たらない。様々な意見を聴取した上で進めている」などとしたが、篠原議員は重ねて米国産牛肉の輸入再開は「まず輸入再開ありき」で政治主導で進められていることに言及し、国民の食の安全確保の視点で輸入プログラム遵守にむけ政府として米国に強い姿勢で対処するよう改めて要請した。

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