民主党偽造キャッシュカード等対策ワーキングチーム
偽造キャッシュカード・盗難通帳等による預貯金の不正引き出し事件が急増している。このまま事態を放置すれば、預貯金の安全性は大きく揺らぎ、国民生活は深刻な問題に直面する。そこで、民主党偽造キャッシュカード等対策WTとして、次のとおり対策をとりまとめる。
1. 預金者保護のための法整備
(1) 預金者保護のための新法制定
現在の法解釈では、たとえ預金者に過失がなくとも、銀行に過失がなければ、民法第478条により銀行は免責されることとなっている。これに対し、緊急的な措置として、偽造キャッシュカード・盗難通帳等による無権限預貯金取引について、・立証責任を銀行側に転換、・預金者が無過失の場合損失は銀行が負担するなど損失負担ルールを明確化、・・に違反する約款を無効とする、などを骨子とする「無権限預貯金等取引からの預金者等の保護等に関する法律案(仮称)」を制定する。
※民法第478条「債権ノ準占有者ニ為シタル弁済ハ弁済者ノ善意ナリシトキニ限リ其効力ヲ有ス」
(2) 金融サービス法の制定
中長期的課題として、包括的な金融サービス利用者保護策である金融サービス法を制定する。
2. 金融業界の自主的な取り組みを要請
(1) 被害者に対する補償など誠意ある対応
偽造キャッシュカードによる預貯金の不正引き出し事件、さらには、盗難通帳による預貯金過誤払事件による被害者に対する補償など誠意ある対応。
(2) カード規定等の見直し
キャッシュカードの電磁的記録により暗証番号の一致を確認できれば、偽造、変造、盗用などの事故があっても銀行は責任を負わないとするカード規定、さらには、払戻請求書に使用された印影を相当の注意をもって印鑑照合すれば、偽造、変造などの事故があっても銀行は責任を負わないとする預金規定の見直し。
(3) 盗難保険制度の整備
盗難保険制度の整備や保険付預貯金などの商品開発。
(4) キャッシュカードやCD・ATMに関する新たなシステムの導入
キャッシュカードの偽造や偽造キャッシュカードの使用を防ぐ新たなシステムの導入。
3. 今国会における措置
(1) 預金者保護のための新法について各党に共同提案を呼びかけ
(2) 全銀協等の業界団体に申し入れ
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