29日午前、東京の代々木公園で開かれた第77回メーデー中央集会において小沢一郎代表が挨拶し、会場に集まった連合組合員に政権交代への支援を訴えた。
メーデー中央集会の開会前、小沢代表は東京都議会議員と参議院議員が会場近くの路上で行っていたメーデー参加者への激励のための街頭演説に参加し、メーデー中央集会の会場へ向かう連合組合員に笑顔で手を振って激励した。その後代表は、メーデー会場脇に民主党が出展した岩手名産の「わんこそば」の店に立ち寄り、メーデー参加者にわんこそばを勧めるとともに自らも試食した。
メーデー中央集会が開会すると、中央実行委員長である高木剛連合会長が挨拶した。木会長はまず、現在は格差が拡大し不安と不信の日本となっているが、これを安心・安全・信頼の日本にするために連合として何が出来るか検討していくと語った。次に財政再建を否定しないとしつつも、サラリーマンを狙い撃ちにした増税や保険料引き上げと保険給付の削減などの負担増と給付減はおかしいと訴え、さらにゼロ金利政策によって失われた預金者の利子などの隠れた国民負担もあると指摘した。木会長は、賃金の引き上げが若干の前進を見たことを報告し、なお労働時間問題や労働契約法制の問題など取り組むべき課題は多いとしつつ、政府の新雇用法案を葬ったフランスの労働運動を見習うべきだとした。木会長は演説の最後に、民主党の再建再生に強く期待するとし、国民の期待に応えてもらいたいと述べた。
その後、小沢代表が演壇に立ち、冒頭にメーデーへのお祝いを述べるとともに、先般の衆院千葉7区補選の勝利に対する支援に心からの感謝を表明した。代表は、この勝利はかけがえのないものであり、これによって悲願の政権交代への足がかりが出来たと述べた。そして、高木会長の励ましの言葉を受けて、民主党は全員一丸となって政策活動や日常活動に取り組んでいくと語った。続いて小沢代表は、額に汗して働く人々のために小泉政権は何をしたかと問いかけ、増税や保険料引き上げ、正社員の長時間労働と不正規雇用の増加などを例に取り、小泉政権のデタラメ政治の中で国民の心は荒れ果てていると語った。
小沢代表は、それにもかかわらず、官製談合などが横行している事実を指摘し、真の構造改革は政権交代によってのみ成し遂げることが出来ると訴えた。そして、一部の勝ち組が出来る世の中ではなく、政治・経済・社会にわたってまっとうな世の中を作っていきたいと語った。ここで小沢代表は、この目的の実現のためには連合の皆さんの支援が必要であるとし、来年の統一地方自治体選挙と参議院選挙、そして来るべき衆議院総選挙での勝利に向けての支援を訴えかけた。小沢代表は、一人ひとりの参加者の幸福と連合運動の発展を祈ると述べて、挨拶を終えた。
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