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2006/01/19
【衆院国交委】弱いものへのリスク押し付け構造を指摘 馬淵議員
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下条議員に続いて参考人質疑に立った馬淵澄夫議員は、耐震強度偽装事件が、常にリスクを強いものが弱いものへ押し付けていく、知らぬ存ぜぬという社会の縮図であるとの認識し、これを正すことが国会議員の使命であるとの立場で、鉄筋量が多いとしてメモを作成した四ヶ所猛総合研究所(総研)チーフコンサルタントを中心に、総研と平成設計と姉歯元建築士の関係などを質した。

 まず、馬淵議員は四ヶ所参考人の経歴を明らかにし、スーパーゼネコンで10年間構造の仕事に携わり、日本免震構造協会免震部建築施工管理技術者試験合格者であることを本人に確認した。そのうえで、平成設計との関係を質した。山口時也平成設計社長は「総研の一つの設計部」であり、「営業は全部総研さん」であると答弁した。また、徳永豊元平成設計社員は、総研グループが小川町から水道橋へ移転する際に、小川町が便利だから移転しなくていいのではと言ったが、受け入れられなかったことなどを挙げ、「不思議な関係。絶対服従」と答えた。

 さらに、馬淵議員は、総研がオーナーなどとの打ち合わせの会合に常に参加していたとの答弁を引き出し、総研と平成設計との関係が上下関係であることを明らかにした。

 そのうえで、四ヶ所参考人が平成設計に対して、メモを提出した時の事実関係の解明に移った。ここでは、四ヶ所参考人が打ち合わせの場でメモを作成したこと、その場で山口参考人の机の上にメモを置くように指示したこと、このメモがある構造事務所に送られたことを、四ヶ所参考人、山口参考人双方から確認の答弁を引き出した。さらに、馬淵議員はこのメモの指示には「山口さんが『責任をもてません』と四ヶ所氏に回答の電話をした。四ヶ所氏から電話があったか」と質問。山口参考人は「10月初めに、数量を言われ『それだったらいいよ。自分の方の構造事務所でやるよ』と言われた」と答弁した。

 この答弁を受けて馬淵議員は「検討しろと言われ、山口さんが無理と言ったら、他の事務所に電話している。図面を送っている。これは指示じゃないですか。四ヶ所さんがすべての責任を負うべきではない。本質的な欠陥がある。常にリスクを力の弱いものに押し付けている。最後には本当に何の罪もない住民へ。これが私たちに社会の縮図。これを正すことが私たちの使命であることが明らかになった」として質問を終えた。  

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