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2006/01/20
「自画自賛は聞くに堪えない」首相の施政方針演説後に前原代表
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前原誠司代表は20日午後、衆院本会議後に国会内で会見し、小泉首相の施政方針演説の印象、第164通常国会に臨む民主党の論戦姿勢等について語った。

 施政方針演説については「冒頭の部分で自画自賛があまりにも多かった」とする印象を述べ、政治家は過去のことよりも将来を語るのが責務だとする自らの信条を示したうえで、「自画自賛が多いのは聞くに堪えない」と語った。また、日本人や町工場のがんばりを小泉政治に関連づけて語った演説内容について「これは小泉改革とは無縁のこと」と指摘し、「そうしたことを持ち出すこと自体にも大いなる疑問を持った」とした。

 演説内容については「『総花的』『具体性なし』『各省庁の作文の寄木細工』という印象が否めなかった」とする見方を示したうえで、「行革国会と銘打つのであれば、前回の特別国会の郵政(改革)のように、具体的なビジョンや行革の中身についても熱く語ってほしかった」と注文をつけた。同時に「結局は郵政以外にはご関心がないのではないかと改めて感じた」とも指摘した。

 続いて、決意と意気込みを問われると、「本会議場の議席に座ると、やる気がみなぎってくる。まさに国家国民のために(闘う)」と表明。今国会を「安全国会」と位置づけていることを改めて説明し、「子ども、建物、乗り物、建物はじめ、様々な点の安心に繋がるよう、国民の側に立った議論をしていきたい」と語った。特に耐震強度偽装事件やライブドアの問題に関しては、まさに社会的なモラルが問われているとの見方を示し、「小さな政府、すべての効率化(を追求するなかで)がまさに日本のモラルを失わせてしまった。小泉改革の光と影の両方があるとすれば、影の部分をしっかりとサポートするのが民主党の責任である。その視点で議論していく」と強調した。

 巨大与党とどう対峙するかについては「行革という点では真っ向から真の改革競争に臨む」との強い意志を示したうえで、「対案路線・提案型」を貫く考えを明らかにした。

 外交姿勢については、米国との関係さえうまくいけば中国その他の国々との関係もうまくいくとする与党の姿勢には真っ向から反対すると表明。「安全保障では立ち位置がいっしょであっても、今の外交政策は評価していない」と重ねて述べ、対中国・対韓国外交、戦略なき自由貿易協定(FTA)、後手後手にまわった経済外交については、民主党として政府への提案や政府の足らざる部分の追及を行っていくとした。

 また、ヒューザー社と自民党議員との疑惑に代表される政治とカネの問題、劇場型選挙をあおったライブドアの堀江社長の道義的責任などを国民の視点で執拗に追及するとした。

 建築主との不透明な関係が浮上している伊藤公介元国土庁長官に対し、民主党が証人喚問を求めているにも関わらず、政治倫理審査会で幕引きを図ろうとしている自民党をどう見るか問われたのに対しては「自ら記者会見をするくらいの方なので、身の潔白を主張するのであれば、政倫審ではなく証人喚問で応じるべき」ときびしい口調で指摘。「自民党も隠すべきではない。かくまうべきではない。しっかりと自民党の自浄能力を発揮して欲しい」と語った。

 さらに「外交・安全保障ビジョン」「内政ビジョン」を3月ぐらいをめどに主要メンバーで議論して取りまとめ、4月以降の党内での徹底議論を経て、まとめあげていく考えを明らかにした。

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