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2004/03/12
平成十六年度における国民年金法による年金の額等の改定の特例等に関する法律案
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(目的)
第一条 この法律は、現下の社会経済情勢にかんがみ、平成十三年の年平均の物価指数(総務省において作成する全国消費者物価指数をいう。以下同じ。)に対する平成十五年の年平均の物価指数の比率を基準として平成十六年度における国民年金法(昭和三十四年法律第百四十一号)による年金の額等の改定を行うこととする一方、年金制度の抜本的な改革において高齢者等の生活の安定を図る観点から一定の最低保障額の年金の支給を保障する制度を創設すべきであることにかんがみ、平成十六年度における年金受給額が基準額を下回る者について、当該改定後の年金の額によらず平成十五年度の年金の額の算定の例によることとし、もって高齢者等の生活の安定と抜本的に改革された年金制度の円滑な導入に資することを目的とする。

(定義)
第二条 この法律において「基準額」とは、次の各号に掲げる区分に応じ、当該各号に定める額をいう。
一 国民年金法による老齢基礎年金の支給を受ける者 保険料納付済期間(同法第五条第二項の保険料納付済期間をいう。)の月数が四百八十である者の平成十六年度における一月当たりの老齢基礎年金の額
二 国民年金法による寡婦年金の支給を受ける者 前号の額の四分の三に相当する額
三 国民年金法等の一部を改正する法律(昭和六十年法律第三十四号。以下「昭和六十年国民年金等改正法」という。)附則第三十二条第一項の規定によりなお従前の例によることとされた同法第一条による改正前の国民年金法による老齢年金の支給を受ける者その他の政令で定める年金の支給を受ける者 前二号に定めるところに準じて政令で定める額
2 この法律において「年金受給額」とは、一の者に係る一の月分の国民年金法による年金たる給付(付加年金を除く。以下「国民年金給付」という。)の額、昭和六十年国民年金等改正法附則第三十二条第一項に規定する年金たる給付の額、厚生年金保険法(昭和二十九年法律第百十五号)による年金たる保険給付の額、昭和六十年国民年金等改正法附則第七十八条第一項に規定する年金たる保険給付の額、昭和六十年国民年金等改正法附則第八十七条第四項に規定する年金たる保険給付の額、厚生年金保険制度及び農林漁業団体職員共済組合制度の統合を図るための農林漁業団体職員共済組合法等を廃止する等の法律(平成十三年法律第百一号。以下「平成十三年厚生農林統合法」という。)附則第十六条第一項及び第二項に規定する年金である給付の額、平成十三年厚生農林統合法附則第四十五条第一項に規定する特例障害農林年金の額、平成十三年厚生農林統合法附則第四十六条第一項に規定する特例遺族農林年金の額、国家公務員共済組合法(昭和三十三年法律第百二十八号)による年金である給付の額、国家公務員等共済組合法等の一部を改正する法律(昭和六十年法律第百五号。以下「昭和六十年国家公務員共済改正法」という。)附則第五十条第一項に規定する旧共済法による年金の額、地方公務員等共済組合法(昭和三十七年法律第百五十二号)による年金である給付の額、地方公務員等共済組合法等の一部を改正する法律(昭和六十年法律第百八号。以下「昭和六十年地方公務員共済改正法」という。)附則第九十五条第一項に規定する旧共済法による年金である給付の額、私立学校教職員共済法(昭和二十八年法律第二百四十五号)による年金である給付の額、私立学校教職員共済法第四十八条の二の規定により昭和六十年国家公務員共済改正法附則第五十条第一項の規定の例によることとされる私立学校教職員共済組合法等の一部を改正する法律(昭和六十年法律第百六号)第一条の規定による改正前の私立学校教職員共済組合法による年金(大正十五年四月二日以後に生まれた者が受ける権利を有する通算退職年金を除く。)の額その他政令で定める年金の給付の額の合計額をいう。

(平成十六年度における国民年金法による年金の額等の改定の特例)
第三条 平成十六年四月から平成十七年三月までの月分の次の表の上欄に掲げる額については、同表の下欄に掲げる規定(他の法令において、引用し、準用し、又はその例による場合を含む。)にかかわらず、平成十三年の年平均の物価指数に対する平成十五年の年平均の物価指数の比率を基準として改定する。

国民年金給付の額 国民年金法第十六条の二
昭和六十年国民年金等改正法附則第三十二条第一項に規定す
る年金たる給付の額 昭和六十年国民年金等改正法附則第三
十二条第三項において準用する国民年
金法第十六条の二
  厚生年金保険法による年金たる保険給付の額
厚生年金保険法第三十四条
      昭和六十年国民年金等改正法附則第七十八条第一項に規定す
る年金たる保険給付の額 昭和六十年国民年金等改正法附則第七
十八条第三項において準用する厚生年
金保険法第三十四条
       昭和六十年国民年金等改正法附則第八十七条第四項に規定す
る年金たる保険給付の額 昭和六十年国民年金等改正法附則第八
十七条第四項において準用する厚生年
金保険法第三十四条
平成十三年厚生農林統合法附則第十六条第一項及び第二項に
規定する年金である給付の額 平成十三年厚生農林統合法附則第十六
条第十一項において準用する厚生年金
保険法第三十四条
平成十三年厚生農林統合法附則第四十五条第一項に規定する
特例障害農林年金の額 平成十三年厚生農林統合法附則第四十
五条第三項において準用する厚生年金
保険法第三十四条
平成十三年厚生農林統合法附則第四十六条第一項に規定する
特例遺族農林年金の額 平成十三年厚生農林統合法附則第四十
六条第三項において準用する厚生年金
保険法第三十四条
児童扶養手当法(昭和三十六年法律第二百三十八号)による
児童扶養手当の額 児童扶養手当法第五条の二
        特別児童扶養手当等の支給に関する法律(昭和三十九年法律
第百三十四号)による特別児童扶養手当の額 特別児童扶養手当等の支給に関する法
律第十六条において準用する児童扶養
手当法第五条の二
特別児童扶養手当等の支給に関する法律による障害児福祉手
当の額 特別児童扶養手当等の支給に関する法
律第二十六条において準用する同法第
十六条において準用する児童扶養手当
法第五条の二
特別児童扶養手当等の支給に関する法律による特別障害者手
当の額 特別児童扶養手当等の支給に関する法
律第二十六条の五において準用する同
法第十六条において準用する児童扶養
手当法第五条の二
昭和六十年国民年金等改正法附則第九十七条第一項の規定に
よる福祉手当の額 昭和六十年国民年金等改正法附則第九
十七条第二項において準用する児童扶
養手当法第五条の二
原子爆弾被爆者に対する援護に関する法律(平成六年法律第
百十七号)による医療特別手当、特別手当、原子爆弾小頭症
手当、健康管理手当及び保健手当の額 原子爆弾被爆者に対する援護に関する
法律第二十九条
                                 国家公務員共済組合法による年金である給付の額
国家公務員共済組合法第七十二条の二
  昭和六十年国家公務員共済改正法附則第五十条第一項に規定
する旧共済法による年金の額 昭和六十年国家公務員共済改正法附則
第五十条第一項及び第二項
地方公務員等共済組合法による年金である給付の額
地方公務員等共済組合法第七十四条の

昭和六十年地方公務員共済改正法附則第九十五条第一項に規
定する旧共済法による年金である給付の額 昭和六十年地方公務員共済改正法附則
第九十五条
私立学校教職員共済法による年金である給付の額
私立学校教職員共済法第二十五条にお
いて準用する国家公務員共済組合法第
七十二条の二
私立学校教職員共済法第四十八条の二の規定により昭和六十
年国家公務員共済改正法附則第五十条第一項の規定の例によ
ることとされる私立学校教職員共済組合法等の一部を改正す
る法律第一条の規定による改正前の私立学校教職員共済組合
法による年金(大正十五年四月二日以後に生まれた者が受け
る権利を有する通算退職年金を除く。)の額 私立学校教職員共済法第四十八条の二
の規定によりその例によるものとされ
た昭和六十年国家公務員共済改正法附
則第五十条第一項及び第二項


2 前項の規定による額の改定の措置は、政令で定める。

(平成十六年度の年金受給額が基準額未満の者に関する特例)
第四条 平成十五年四月から平成十六年三月までの月分の年金の額の算定の例により算定した平成十六年四月から平成十七年三月までの月分の年金受給額(以下「平成十五年度相当年金受給額」という。)がその月分の基準額以下である者のその月分の年金受給額の算定の基礎とされる各年金の額については、前条の規定による改定後の年金の額によらず、平成十五年四月から平成十六年三月までの月分の年金の額の算定の例による。
第五条 第三条の規定による改定後の年金の額によるものとして算定した平成十六年四月から平成十七年三月までの月分の年金受給額がその月分の基準額を下回り、かつ、その月分の平成十五年度相当年金受給額がその月分の基準額を上回る者のその月分の国民年金給付の額については、同条の規定による改定後の額によらず、当該改定後の額にその月分の基準額と年金受給額との差額を加算した額とする。

(政令への委任)
第六条 この法律に定めるもののほか、前条の者のうち国民年金給付を受けない者に対する特例その他この法律の施行に関し必要な事項は、政令で定める。

附 則

 この法律は、平成十六年四月一日から施行する。

理 由

 現下の社会経済情勢にかんがみ、平成十三年の年平均の物価指数に対する平成十五年の年平均の物価指数の比率を基準として平成十六年度における国民年金法による年金の額等の改定を行うこととする一方、年金制度の抜本的な改革において高齢者等の生活の安定を図る観点から一定の最低保障額の年金の支給を保障する制度を創設すべきであることにかんがみ、高齢者等の生活の安定と抜本的に改革された年金制度の円滑な導入に資するため、平成十六年度における年金受給額が基準額を下回る者について、当該改定後の年金の額によらず平成十五年度の年金の額の算定の例によることとする必要がある。これが、この法律案を提出する理由である。

本案施行に要する経費

 本案施行に要する経費としては、約五十億円の見込みである。

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