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2006/01/24
「連合重点政策」説明受け、国民本位の政策実現へ協同歩調確認
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党本部で24日、党所属の衆参両院の国会議員を対象に第164回通常国会で連合が重点的に実現を目指す「連合重点政策」説明会が開催され、多くの議員が出席した。

 冒頭、挨拶に立った燒リ剛会長連合会長は来会への謝意を示すとともに、先に前原誠司代表、鳩山由紀夫幹事長と意見を交わし、お互いの立場を尊重しながら、連携、協同のレベルを上げていこうと確認したことを改めて報告。同時に、国会招集日の23日にライブドアの堀江社長が逮捕されたことにふれ、「世情を象徴する国会の幕開けだった」と語った。

 また、凶悪犯罪の多発、子どもをめぐる環境の安全喪失、耐震強度偽装問題、ライブドア事件、所得格差の広がり、税や社会保険料の負担増、各種給付の削減など、日本社会に蔓延する解決すべき課題を列挙。「不安・不信の日本に向かっている」と述べた燒リ会長は、23日の衆院本会議・代表質問で前原代表が同一の認識であることを確認したとして、「政策の実現を目指す立場で精一杯サポートする」として民主党に大きな期待感を示した。

 それに対して松本剛明政調会長は「この通常国会を『安全国会』としてスタートした」と語り、民主党が安心・安全の確立を目指す国会と位置づけて政策論議を展開していく考えであることを改めて表明。「小泉政権の歩み・政策を見ると国民の安全という視点が欠落し、危機的状況に瀕している」と指摘した。

 特に、米国産牛肉に本来は除去されるべき特定危険部位が混入していたことが分かり、再び輸入禁止となったことを取り上げ、民主党はこれまでに輸入再開は拙速とする立場から主張してきた経緯を説明。今回の再輸入禁止を受けて、「(安全確保に向け)強い決意で臨む」と語った。

 また、政府が国民に強いる増税、増負担に対しては「地道に追及していくという原点を貫いていく」と表明。同時に、今困っている方を助けるということを大前提に、補正予算、本予算では「使うべきところには使う、削るべきところは削る」という姿勢で臨むことを明らかにした。特別会計の見直しにも取り組んでいく考えを示し、「ひとつひとつ丹念にムダ遣いの追及しつつ、未来の子どもたちのために使われるようにしていく」とした。

 連合との関係性については、「徹底的なコミュニケーションと対話を欠くことがないようにしたい」と語り、包括的な政策論議の場を必要に応じて持ちたいとする考えを示した。

 続いて連合の古賀事務局長らから「連合の重点政策と取り組み」に関する説明がなされた。「サラリーマン大増税阻止の実現」「社会保障制度の一体的改革の実現」「子育て支援の拡充」「パート労働者等の均等待遇法制化と男女雇用平等法制定」「公務員の労働基本権確立と民主的で透明な公務員制度改革の実現」を2006年度春の5つの最重要課題として、負担増・給付減を国民に強いる予算編成の見直しを求めること、定率減税の全廃には断固反対であること、「小さな政府」論議のなかで質・水準維持の本質的な議論が欠如したまま断行されている公共サービスの一方的削減の見直しを行うこと、政府の医療制度改革法案に対しては抜本修正を求めること等、連合の姿勢が示された。

 連合からの説明後には質疑応答があり、参加した議員からは「より説得力のある予算審議を実現するために経済格差、2極化が進む現状を示す具体的データを提供してほしい」「自己破産、自殺者増の一因ともいえる高利貸しの問題を解決するためにも上限金利引き下げ実現にむけ連合も力を貸してほしい」「パート労働者等の均等待遇法制化と男女雇用平等法制定に向け連携して取り組んでいこう」「政府は厚生・共済両年金の一元化で年金の問題の幕引きをはかろうとしているが、国民年金未納問題を解決しないと根本解決には繋がらないとの視点で協力していこう」「子育て支援のなかでは教育費負担の問題も考慮していくべき」といった意見や提案が相次いだ。

 最後に団体交流総局労働局長の加藤敏幸参院議員が「要望を受け止め、『安全国会』を戦い抜くことを誓う」と力強く宣言し、散会となった。

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