岡田克也代表は16日午後、党本部で国際局主催の民主党政策ブリーフィングに出席し、先に発表した外交安全保障ビジョン「『開かれた国益』をめざして」について説明、各国の駐日外交官と率直に意見交換した。この政策ブリーフには35カ国、国連広報センター、EUなどの国際機関から大使7人を含む約60人が参加した。
冒頭、藤田幸久国際局長が挨拶し、岡田代表の外交に関して、「形式的な外交でなく、信頼関係を築く外交を展開している」と述べるとともに、外交安全保障ビジョンについて、「1年間の代表としての成果を踏まえたもの」と紹介した。
岡田代表は自身のビジョンについてアジア重視、日米同盟の進化、国連を中心とするグローバルなガバナンス、開かれた国益の実現の4つの柱と、外交の精神として「自信に裏付けられた謙虚さ」を説明。特に「今までの日本の外交は受け身だった。創造的な外交が必要である」ことを強調し、「一部に排外的なナショナリズムの兆候がないわけではない。自信を持たない人がそういう態度をとる。自信があるからこそ謙虚でなければならない。それをもってこれからの外交を進めていきたい」と結んだ。
意見交換では、EUの対中国武器輸出禁止問題、FTAに際して農業分野が障害となると可能性、戦争責任を認めない閣僚の罷免、アラブ・イスラムとの関係、国連安保理常任理事国入り問題、憲法第9条の問題などについて、率直な意見・質問が出された。
岡田代表は最後に改めて発言し、「難しい質問が多く、歯切れが悪いと思われたかもしれない」としながらも、率直な意見交換に感謝の言葉を述べて、ブリーフィングは終了した。
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