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2006/01/31
質問力で底力を示すことできた 予算委の紛糾受け、野田委員長
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 野田佳彦国会対策委員長は31日午前、国対役員会を終えて国会内で記者会見を開催し、中川農水相らの答弁が混乱をきわめたことで紛糾した昨日の衆院予算委員会の質疑をふり返ってコメントした。

 野田国対委員長は、昨日の予算委員会で、川内博史議員の質問主意書に対して閣議決定された答弁書に反し、中川農水相が「現地調査を事前に行わずに輸入再開に踏み切った」ことが明らかになり、審議が紛糾する事態になったことを改めて指摘。「閣議決定そのものの重み、質問主意書に対する答弁の重み、それが問われた1日」だったとした。

 その上で、食の安全を司る農水相の「迷走ぶり」は、国民の不安を増大させたのみならず、「安全国会」という観点からしても、「食の安全についてはきわめて不安な状況であることが明らかになった」と野田国対委員長は述べ、参議院での質疑も含めて、今後も徹底的に追及する構えを明確にした。

 また、昨日の質疑では、「中堅議員がうまく連携をして食らいついていった」ことを野田国対委員長は高く評価し、「質問力、追及力、論争力」という視点からしても、「中堅議員の底力を示すことができた」と語った。その上で、「この流れを、しっかり緊張感をもって持続をしていきたい」とも述べた。

 防衛施設庁の官製談合問題にも野田国対委員長は触れ、現職のナンバー3の幹部、元幹部が逮捕されたことを踏まえ、「政府の責任はきわめて重大だ」とまず厳しく指摘。防衛庁・防衛施設庁がらみでは、98年にも旧調達実施本部による燃料談合事件が起こるなど、談合や不自然な入札の実態が度々明らかになってきており、「残念ながら、防衛庁・防衛施設庁のその体質が、何ら変わっていないことを今回の事件は証明している」との認識を示した。

 その上で野田国対委員長は、98年の事件では、組織的隠蔽工作が厳しく問われ、当時の額賀防衛庁長官の問責決議案が参議院で可決された事実を紹介。当時、野党であった公明党も賛成しているとして、今回、「再犯」とも言える額賀長官の進退に関しては、「当時、問責に賛成して辞任に追い込んだ公明党の態度も、厳しく問われていくだろう」とした。また、民主党としては、「あらゆる場面でこの問題を厳しく追及していく」との意向を示した。

 そして、官製談合があらゆるところで起こっている現状から、政官業の癒着が、構造改革と言いながら「何ら改善されていないことを考えると、許し難い」と野田国対委員長は述べ、民主党としては、官製談合防止法改正案や天下り禁止法案を再提出し、本質的な議論を展開していく、とした。また、談合というのは、「税金のピンハネ、ネコババだという認識を菅元代表がよく示していた」が、「全くその通り」だと野田国対委員長は指摘。自民党のように消費税を引き上げる議論をする前に、「官製談合根絶をめざして今国会で何ができるか、しっかり議論することが大事だ」と語った。

 国会対応についても野田国対委員長は、「対案路線と徹底追及路線は全く矛盾しない」として、徹底追及して真実を明らかにし、全容解明することによって、本当の上っ面でない法改正ができると指摘し、官製談合、耐震強度偽装、ライブドアなどの例を具体的に挙げた。そして、「本当のいい対案をつくるためにも。徹底追及を行っていくことが必要だ」が、「そういうテーマが今回非常に多い」とも指摘した。

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