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2005/06/21
【衆院郵政特】岩國議員、政府に対し「郵便貯金銀行とは」の矛盾突く
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 衆議院郵政民営化に関する特別委員会で、中塚一宏衆院議員に続いて質問に立った岩國哲人衆院議員(『次の内閣』ネクスト政治改革担当大臣)は、貯金と預金の違い、預金保険機構への保険料と利子との差などを質し、「担当大臣が答えられないようでは、この国の金融行政は危ない」などと批判した。

 岩國議員はまず、「国会への政府の誠意ある対応とは、誠意ある答弁だ。今日だけでも4つの修正が理事会を通じて我々のところに来た」とし、「この委員会でのお詫び、修正が多すぎる」とし、ロスタイムをカウントして、質問時間を延ばすよう求めた。これは理事会で協議することとなった。

 また現在、預金保険機構に保険料が預金量に応じて銀行から支払われているが、その根拠を岩國議員が質したところ、竹中担当相は、民営化当初の「新契約は50兆円、0.083%と計算した」と答弁。岩國議員は、今100万円の利子が年で300円、保険料が750円、収益見込みが8500円であることを示し、適切な保険料かを質した。預金保険機構の永田理事長は、「制度としてご理解を」と答弁。岩國議員は「これでは保険料を支払うために預金をしているようなもの」と批判した。

 更に岩國議員は、竹中担当相に貯金と預金の違いを質した。竹中担当相はこれに答えず、伊藤金融担当相が、「法律上の明文はない。性質は同じもの」と回答。また岩國議員が、「銀行が貯金通帳を発行することができるのか」を伊藤担当相は答えず、担当部長が答弁し、「どの名前が良いかは経営判断。貯金の名前をつけることも差し支えない」と明言した。岩國議員は、「このような質問に大臣が答えられないようでは、日本の金融行政は危うい」と批判した上で、「下駄しか売っていなくても、靴屋の看板を掲げることができるのか」と民営化法案による名称・郵便貯金銀行と法の条文の「預金業務を行う」との矛盾点を指摘した。これに対して南野法相が、商号登録は可能と答弁。名称と扱う商品の違い、何よりも貯金という名称が政府保証を前提とした100年以上も使われたものであることへの認識を全く欠いた政府のいい加減さを露呈した。

 また地域貢献基金について、自治体の負担は一切ないのかの確認を岩國議員は求めたのに対し、竹中担当相は一切ないと明言した。岩國議員の質問の最後に竹中担当相は、「先ほど0.083%と答えたのは、0.008%だった」とまたも、答弁を修正した。

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