岡田克也代表は、衆議院決算行政監視委員会で小泉首相に対しての質疑を終えた後、記者団からの質問に答え、「議論をしていて、(小泉首相は)1億3000万人の日本人の命、安全、将来に責任を持つ総理としての立場を自覚していないのではないかと改めて感じた」などと印象を語った。
懲罰動議に対する小泉首相からの抗議については、岡田代表の質問時間を割く形でなされた首相の行動が許されるのかどうか疑問を呈すとともに、自らの反論については「言われた以上はやはり、きちんと説明しておかなければならないと思った」と説明。17日夜の衆議院本会議で酒気帯びで出席した疑いのある自民党議員数名の飲酒の有無について、議院運営委員会理事を通して確認を求めたが、明確な答えを示さなかったのは自民党側の議運理事であり、「全く関係ない人(民主党の3議員)も含めて(自民党が)懲罰動議を出していることは事実だ」と改めて反論した。
岡田代表はまた、先の日韓首脳会談で取り上げられた国立追悼施設の建設について、「来年の9月の任期一杯まで先送るということだと受け止めた」と述べ、「建設の検討を開始するというような言い方」は、期待を持たせるが従来と変わらないことで不信感が増幅されるという意味では非常に問題があると指摘した。
岡田代表はこのほか、質疑で取り上げた合計特殊出生率が4年連続で過去最低を更新する中、取り組みが急がれる子育て支援策に言及し、「(団塊ジュニアが30代である間に集中的に政策転換していく必要があり、)この5年間が重要なのだが、いかに重要かということについて、総理は全く認識していなかった」と感想を語り、首相自らが示した21世紀ビジョンでも明確に述べられているにもかかわらず、関心の低い首相の姿勢を批判した。
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