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1998/07/21
両院議員懇談会で参院選総括と方針を議論
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 民主党は21日、都内で両院議員懇談会を開き、参議院選挙の総括、今後の活動方針などについて参院選当選者を含む党内議論を行った。
冒頭、16日に逝去された奥田敬和両院議員総会長のご冥福を祈り、全員で黙祷した。

 つづいて山花貞夫選対委員長が当選者を紹介し、会場は拍手と歓声に包まれた。
菅直人代表は当選者を祝いながら「民主党が勝ったというよりも、今まで投票所に足を運ばなかった多くの人々が自民党にレッドカードを投票したということ」「わが党の支持率も上がっているが、一応票は入れたけれども本当にやれるのか見てやろうという、より厳しい目で見られていると認識しなければならない」と戦勝ムードを引き締めた。

 菅代表は現在行われている自民党の総裁選について「3人の候補は(恒久減税や財革法凍結など)民主党が主張してきたことを今になって言っている。しかし誰が総裁になっても自民党ではやれないから、こういう選挙結果が出ている。自民党の比例名簿は税金を無駄づかいする役所の代表ばかりだ」と批判。改めて早期の衆議院解散総選挙を求め、「民主党は国民の前にこういう政策で、こういう仲間づくりで、こういう政権を作るということを示していこう」と呼びかけた。

●国民に見える形で自民と対決を

 つづいて熊谷弘参院選対本部事務総長が参院選挙総括の視点を提起。「選挙戦を通じて明らかになった課題は2つ。ひとつは地方の組織化がきわめて不十分であること。ふたつめは一刻も早く衆院選挙の態勢を整えなければならないということだ」として、厳しい選挙戦を戦い抜いた仲間をねぎらうとともに、休む間もなく臨戦態勢に入る必要性を強調した。

 羽田孜幹事長は当面の政局対応について「野党第1党としての責任を自覚しながら、他の野党と多角的に連携していかなければならない」と、自民党による野党分断策への警戒感を示しつつ、「国会論戦を通じて自民党政権とぶつかっていく」と、国民に見える形での野党協力、政策的対決を提起した。また、8月11日告示予定の衆議院富山2区補選、故奥田議員の石川1区補選への準備にも言及した。

 また、羽田幹事長は党機関として、規約検討委員会、総選挙対策本部、政権構想委員会の早期設置を提案。総選挙対策本部は統一自治体選対策本部と一本化するかどうか、執行部で調整中であると報告された。菅代表を中心に候補者発掘も兼ねた全国キャンペーンを展開していくことも確認された。

 羽田幹事長は「新しい民主党を立ち上げた細川護煕元総理の政権戦略会議に次ぐ第2次政権戦略会議を立ち上げ、各界専門家の協力を得て、国民の期待に応えられる政権構想を作りたい」と意欲を示した。

●全国研修会、自治体議員の会など計画

 具体的な日程としては、(1)参院選総括の都道府県代表者会議を8月お盆前に行う(2)今後の政権戦略などを議論する議員と支持者による全国研修会を9月13日から15日に行う(3)全国研修会の前日、民主党主催による自治体議員の会議を開催する――ことが提起された。

 石井一国対委員長は臨時国会の召集について「今月30、31日召集というシナリオは橋本総理続投を前提としたもの」と述べ、同時に「支離滅裂な自民党に対して、民主党は政府に先駆けて経済対策の具体案を示すべきだ」と、党内に景気・金融問題に関する緊急経済対策本部を早急に設置することを求めた。

 菅野久光参議院議員会長は「4月27日の結党の際、参院選が終わるまでは民友連の役員体制でいくことにしていたので、この機会に改めて役員を選出したい」と新体制に移行することを表明。人選は22日現在、参院議員総会で協議している。参院の党所属議員は47名で改選前から9名増となった。さらに無所属議員に入党、統一会派を働きかけている。

 質疑討論では「参院選で否定された自民党政治のまま、自民党総裁選がそのまま総理につながっていくのはおかしい。首班指名までに野党共通の総理候補を立てるよう、党首会談を呼びかけるべき」「次の衆院選には全選挙区に候補者を立て、政権を奪取する方針を出してほしい」など、積極的意見が相次いだ。菅野参院議員会長は「参院の首班指名選挙では自民党が過半数に届かないので、上位2者の決選投票になる。菅代表が指名されるよう頑張る」と決意表明。鳩山由紀夫幹事長代理は「全国キャンペーンも大事。選挙後、ますます民主党の街頭演説を聞いていただける状況になっている」と、各地での街頭宣伝など一層の活動を促した。

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