第143臨時国会が30日召集され、参議院での内閣総理大臣指名で民主党の菅直人代表が小渕自民党総裁との決選投票で142票の過半数を獲得し、指名を受けた。自由、共産両党は1回目の投票から菅代表に投票、他の野党各会派は1回目はそれぞれの党首に、2回目は菅代表に投票した。
一方、衆議院では小渕氏が過半数を獲得し指名された。このため、衆参両院の代表10名ずつで構成される両院協議会が開かれたが、協議がまとまらなかったため、憲法第67条第2項の規定により衆議院の議決が国会の議決となり、小渕氏の総理大臣就任が決まった。
菅代表はこの結果について、記者団の取材に答え、「参議院選挙で多くの国民が自民党政権にノーといった。その国民の声が、参議院の首班指名できちんと表されたと受け止めている。私も大変重い責任を感じている」と述べた。
さらに今後の野党連携に対しては「衆議院でも自民党は96年の総選挙で過半数を割っていた。本来なら、衆参共に自民党政権は国民から支持されていないことになる。野党が連携して、自民党政権に解散総選挙を求めていくことが大きな役割だと思う。同時に法案の議論をする場合にも、野党が結束している限りは参議院では野党の意見を聞かざるを得ない。これからも各野党と連携していきながら、自民党政権に対抗していきたい」と語った。
◆衆議院投票結果(投票総数497)
菅直人164/小渕恵三268/神崎武法37/土井たか子14/小沢辰男9/武村正義2/無効3
◆参議院第1回投票結果(投票総数248)
菅直人98/小渕恵三103/浜四津敏子24/土井たか子13/武村正義3/小沢辰男3/白票4
◆参議院第2回投票結果(投票総数247)
菅直人142/小渕恵三103/白票2
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