梅雨空が戻らないまま前日に続き真夏日となった28日夕、岡田克也代表はJR昭島駅前で行われた東京都議会議員選挙の街頭演説会に参加。地元選出の長島昭久衆議院議員や昭島市選挙区から立候補した民主党公認の小林こうじ候補らとともに、民主党への支持を強く訴えかけた。
岡田代表は、小泉首相の在任期間を振り返り「改革、改革と言いながら、この4年間で改革はほとんど進まないできた」と指摘。国民にとっての重要課題である年金改革についても具体的な議論が進まないままに放置されている現状にも言及し、「大事な改革を先送りして、郵政などほとんど国民の関心のない問題だけを取り上げているのが小泉改革だ」と述べ、自らの考えのみに固執する国民無視の小泉政治を問題視した。
その上で岡田代表は、「ここに来て小泉総理の本当にやりたいことが分かってきた」と訴え、給与所得控除の縮小・廃止、配偶者控除廃止などを盛り込んだ政府税制調査会の報告書の問題を取り上げた。岡田代表は、日本の財政状況を楽観視するものでないと前置きしたうえで、「しかし物事には順序がある。歳出削減を政治が責任をもっていった上で、それでも足らなければ負担増を国民にお願いすることになるかもしれないが、(増税の前に)まずやるべきは歳出の効率化・合理化だ」と主張。歳出の見直しなしに文字通り大増税路線に舵を切った政府税制調査会を批判した。
特に特殊法人の在り方について岡田代表は、「社会保険庁などの特殊法人ではわけの分からない無駄遣いが続々出てきた。それを民主党議員が丹念に調べ上げて国会で指摘してきた」と強調。民主党の指摘を真摯に受け止め、そうした特殊法人改革の無駄遣い是正に向け、本気に取り組むのが先決であると重ねて主張した。
「そうした小泉政治のやり方にはっきりとNO!と言う機会が今回の都議会議員選挙だ」と岡田代表は聴衆に訴え、投票による意思表示を怠ることは大増税路線を認めることに繋がるとして「大増税は許さないという思いをしっかりと一票に込めてほしい」と要請した。
同時に、「都議会議員は都知事の有効なチェック機能でなければならない」とする考え方を提示。12兆5000億円にものぼる都議会予算が都民本位の政策に有効に配分されるためにも、都知事のチェック機能として都民の立場にたってまじめに真摯に検討できる民主党議員を一人でも多く都議会に送り込むために力を貸して欲しいと聴衆に訴えた。
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