川端達夫幹事長は28日午後、猛暑の中、都内各地を精力的に回った上で、夕方には中野区と渋谷区に入り、街頭から民主党の主張を力強く訴えた。
このうち中野駅北口では、長妻昭衆議院議員、吉田康一郎候補らとマイクを握った川端幹事長は、社会保険庁のムダ遣いの問題やサラリーマン増税の問題などで民主党の主張を鋭く訴えかけた。
川端幹事長は、「民主党衆議院議員の宝」であり、役所の人が最も恐れる長妻議員が東京都議会に送り込む刺客だ、と吉田候補を紹介。その上で、社会保険庁の問題に触れ、「皆さんの年金を守るどころか食い物にしている」と厳しく批判。橋梁談合事件についても、「工事を発注する道路公団がそれを仕切っている」として、談合と天下りで国民の税金が食い物にされている実態を指摘し、「こんなことが許せるか」と訴えた。
そして、「ムダな税金の使い方を見直し、公共事業を見直そうと一生懸命取り組んできた」と民主党の姿勢を強調し、返す刀で、税金のムダ遣いや政治とカネの問題には何の関心もない小泉首相の姿勢を切って捨てた。
また川端幹事長は、都知事と都議会の役割にも触れ、「都議会議員がゴーサインを出すかストップをかけるか」が重要だとし、都議会には、都知事の打ち出す政策を「チェックをする責任と権限がある」と指摘。「チェックする都議会議員候補と、チェックされる都知事とが、並んで握手してポスターを出してどうするのか」と述べた。
また、政府税調の報告書にあるサラリーマン増税の問題にも言及した川端幹事長は、所得が全て明らかにされており、税金を取りやすいサラリーマンから取ろうという安易な発想を厳しく批判。自らが10年近く前に、首相になる直前のイギリスのブレア労働党党首(当時)と会談した時の話を振り返り、マニフェストについて、ブレア氏が「国民との契約書」であり、書いたことは必ずやる、できないことは書いてはいけない、というほかに、もう一つ、「書いてないことはやってはいけない」と述べていたことを紹介。「選挙の時に自民党は、都合の悪いことは黙っている。そして終わってから、多数をとったから、皆さんの信任をいただいたからと言って、皆さんの嫌がることを押しつける。こればかりだ」と厳しい批判を浴びせた。
川端幹事長は最後に、勝ち組と負け組をはっきりとさせ、負け組にはさようならとしか言わない小泉政治、取りやすいところから税金を取るだけの小泉政治に、はっきりノー!と言おうと呼びかけて、演説を締めくくった。
川端幹事長は、更に渋谷区の笹塚駅近くの10号通り商店街でも、長妻議員や、大島敦衆院議員、大津ひろ子候補らとともに、道行く人々に民主党のこうした考えを改めて力強く訴えた。
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