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2005/06/29
【参院本会議】白議員、防衛庁設置法に関し、国会軽視の姿勢を批判
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 参議院本会議が29日午前に開かれ、防衛庁設置法の一部を改正する法律案について、民主党・新緑風会を代表して白眞勲参院議員が質問に立ち、ミサイル防衛に関する問題点などについて鋭い質問を展開した。

 この中で白議員はまず、2月19日に開かれた日米安全保障協議委員会の共同声明について触れ、極東とアジア太平洋地域の範囲の問題や、米国に対して発射された大陸間弾道弾への防衛と集団的自衛権の関係などについて質した。

 また、防衛庁設置法改正案についても白議員は、陸海空自衛隊の指揮命令系統を根本から変える統合幕僚長の新設、多額の予算を要する弾道ミサイル等に対処するための整備といった重要な案件をひとまとめにして、安易に国会を通そうとする政府の姿勢に苦言を呈した。白議員はこれに関して、「一つひとつ丁寧に説明し、審議してもらうという真摯な態度が必要だ」と特に指摘し、最近よく指摘される行政権の暴走を、「国会を軽視した全くけしからん話だ」と厳しく批判を加えた。

 更に白議員は、民主党が昨年の参院選で示したマニフェストでも、ミサイル防衛に関しては、「専守防衛の観点から否定はしていない」ことを紹介。シビリアン・コントロールに関連して、国会の事後承認の仕組みを設けるべきだとした。自衛隊の巡航ミサイルへの対処能力や、迎撃ミサイルの限られた守備範囲を踏まえて、その配置理由を国民にどう説明するか、などについても質した白議員は、ミサイル防衛システムの導入にかかる費用などについても、鋭く追及した。

 文化外交推進の重要性にも言及した白議員は質問の最後に、リチャード・ギアに似ているという小泉首相を引き合いに、「映画の脚本のように、政権という電車からそろそろ途中下車されたらどうか」と迫り、「総理は、安心して派閥争いのダンスを」などと皮肉るとともに、「私たちが、しっかりと小泉内閣の散らかしていった諸問題を解決させていただく」と宣言し、質問を締めくくった。

 白議員のこうした質問に対して大野防衛庁長官は、「事後の国会承認を要するものではない」「シビリアン・コントロールの確保は重要」「PAC2などで重厚ミサイルを破壊することは可能」「第三国の防衛に用いることはない」などと、これまでの答弁の繰り返し。このほか、町村外相、細田官房長官、谷垣財務相もそれぞれ答弁を行った。

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