岡田克也代表は29日午後、都内で精力的に街頭演説を展開し、3日に投開票が行われる都議選の重要性を強調。ここで自民・公明両党に勝利を許せば、大増税路線が認められたことになってしまうと訴え、力強く民主党の取り組みへの理解を求めた。
岡田代表は、文京区・豊島区で、中山義活国民運動委員長、鮫島宗明『次の内閣』ネクスト農林水産大臣、増子ひろき候補、泉谷つよし候補らとともに各地で街頭演説を行った。岡田代表はこの中で、今回の都議選の重要性について触れ、東京都の予算が12兆5千億円もの規模であることを紹介。この巨額の予算の「使い途を最終的に決めるのが都議会だ」として、その議員を選ぶ今回の選挙が、いかに重要なものであるかを強調した。
その上で岡田代表は、「最近の小泉さんの発言に、驚き、呆れている」と述べ、郵政民営化法案の修正に関し、小泉首相が、修正するなら廃案の方がいいなどと発言していたにも関わらず、あっという間に、いい知恵を出してくれたなどと修正を認めたことについて、「これは何なのか。日本を代表する内閣総理大臣が、一晩で言うことが180度変わる。国民に対して平気で嘘をつく。こんなことがあっていいのか」として、首相の無責任な豹変ぶりを、「日本国総理大臣のとるべき態度ではない」と厳しく批判した。
岡田代表は、小泉政権4年間についても、郵政改革は言うに及ばず、道路公団改革や年金制度改革などどれを見ても、「4年間で何が変わったのか」と改めて疑問を呈し、特に年金問題については、昨年強行採決された年金法を、自民・公明両党が、「思い切った、素晴らしい改革だ、などと開き直っている」ことを指摘。これでは、国民の立場に立った改革などできるはずがない、とその姿勢を批判した。
また、岡田代表は、「その手詰まり感の中で出てきたのが、大増税プランだ」と、政府税調報告の問題を取り上げて、年収500万円の家庭で倍以上の大増税になることを例示しつつ、「本当にこんな大増税案を、やすやすと受け入れるのか」と詰めかけた聴衆に呼びかけた。そして、「物事には順序がある」として、「次の世代のために、負担増をお願いする時が来る」ことを率直に語りながら、「政治は、国民の納得の中で進めていかなければならない」と強調。「ムダ遣いを止めること、歳出の構造を変えること」などをに精一杯努力をした上でお願いすべきであるにも関わらず、小泉首相にはそんな姿勢が全く見えないことを厳しく指摘し、「絶対に認められない」と語気を強めて訴えかけた。
更に岡田代表は、「都議会議員選挙で、自公を勝たせたら、皆さんがその増税路線を認めたことになる。本当にそれでいいのか、そのことをまず考えていただきたい」と訴え、増税路線にノー!の声を民主党に、などと呼びかけた。
岡田代表は、都議会の役割についても、知事がやることにきっちりとチェックを行い、間違っていることには思い切ってブレーキをかけることの重要性を説き、自公の力が強すぎてチェック機能が働かない現在の都議会を変える必要性を訴えた。また、国から都へ、都から市・区への権限・財源の移譲を行うことが、真の分権改革につながることも指摘し、民主党の力が都政でも発揮されることが、こうした改革につながることを訴えた。
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