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2006/02/01
【参院予算委】鈴木議員、子ども、医療の安全重視の予算計上要請
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 参議院予算委員会で1日、鈴木寛参院議員(『次の内閣』ネクスト文部科学大臣)が質問に立ち、子どもの安全確保に向けた予算のあり方、医療改革等について質した。

 鈴木議員は冒頭、米国産牛肉の輸入再開に当たり、閣議決定された事前の現地調査を実施していなかった問題に対する中川農水相の答弁に関して質問。イラク特措法において自衛隊派遣のように「閣議決定に依る」と条文に定めている法律は102本に上ることに鈴木議員は言及したうえで、一閣僚の恣意的な判断で閣議決定の変更が可能であるということを一端認めた場合、今後、自衛隊に対する文民統制すら危うくなるとの危機感を示し、「国の統治構造を根底から揺るがす大問題だ」と述べ、民主党として引き続き追及していく用意があると表明した。

 続いて、公立学校の耐震化の問題を取り上げ、昭和56年に建築基準法改正により新耐震基準となってから25年を経過したにもかかわらず、公立学校の48.2%が耐震性が確認されていないという驚くべき実態を指摘。そのうえで鈴木議員は、公立学校の耐震化は急務との認識を改めて示し、文教施設の耐震化にあてる補正予算額について質した。

 文科相の答弁からは耐震化はたった1%しか進まないことが明らかになり、この答弁をうけて鈴木議員は「これではあと15年かかってしまう」と指摘。子どもたちの安全確保に向け、民主党が用意した補正予算対案をもとに補正予算を組み替えるよう小泉首相に求めたが、首相は「考え方は共有する点もある」としたが、改正の考えはないと答弁した。

 鈴木議員はまた、補正予算に通学路等の子どもたちの安全確保に向けた予算が計上されていない点を問題視し、危険箇所の防犯灯設置費17億円、中山地におけるスクールバス確保費10億円等でかなり子どもたちの安全確保は達成できるとする民主党試算を示したうえで、こどもたちの安全確保に向けた予算の補正予算への計上を強く求めた。

 教育費の対GDP比各国比較を提示し、日本はOECD平均で最低に位置することを指摘したうえで鈴木議員は、「だからわれわれ民主党は『コンクリートから人へ』と主張している」と述べ、自民政権が長期化するなかでないがしろにされてきた人づくりへの投資にもっと十分な予算を充てる体制へシフトするよう要請した。

 同時に鈴木議員は、高齢化に伴い患者数が大幅に増加傾向にあることを指摘したうえで医療費の対GDP比を提示し、日本が8%であるのに対し、米国15%、ドイツ11%、フランス10%となっている点を指摘。同時に、臨床医・専門医(麻酔科・小児科・放射線科・腫瘍科)不足が医療過誤、救急救命体制の不備、3時間待ちの3分診療といった説明不足、がん治療の遅れといった医療問題の原因となっているとの認識を示した。そのうえで鈴木議員は、「医療政策も人づくりが重要。自民党が長期間、臨床現場をないがしろにしてきた結果がここにある」と指摘。OECD平均医師数(人口10万人当たり)が280人であるのに対して日本は200人であること点もふまえつつ、臨床現場のマンパワー不足改善につとめるよう川崎厚労相に強く求めた。

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