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2006/02/01
【参院予算委】薬害防止策、障害者雇用未達成質す 家西悟議員
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 参議院予算委員会で1日午前、家西悟議員が質問に立ち、薬害エイズの被害者の立場から再び薬害が起きないよう、牛を原材料とする医薬品、医薬品外品、化粧品及び医療用具のリストを示し、何故、アメリカ産の牛を原材料とするこれらのものを承認したのかを厳しく質した。

 家西議員はまず、薬害エイズの和解から10年を経た今も、国が和解を拒否している事例を示し、「全ての患者が救済されていない。全面的解決を」と小泉首相に迫った。首相は「しっかりとした合意ができていない」として、今後もよく検討を続けていくことを約束した。また、家西議員は、世界のHIV・エイズの感染・発症・死亡の数字(2005年で4030万人、死亡310万人)を示して、感染防止のために一層の取り組みを求めた。

 続いて、家西議員は牛の内臓などを原材料とする医薬品、医薬品外品、化粧品及び医療用具のリストを示し、「これは5年前のもの、このリストを更新するのか」と質した。川崎厚生労働大臣は、質問に答えず、勝手に「17品目も切り替えるようにしていく」と答弁。再質問の後、漸くリストを「きちんとさせていただきます」と答弁した。さらに、家西議員が部位の特定をどのように行っているかを質したのに対しても、厚労相は「今後現地調査できるようになる」と、質問を理解していない答弁を繰り返した。再三の抗議と質問の後、厚労相は、薬品承認時は書類審査で済ませたこと、アメリカ産牛のBSEが問題となってからも、アメリカ産牛が原材料となっている2品目を承認したこと、他国産牛への切り替えも済んでいないことを認めた。しかし、「食品と薬品は違う」と強弁するなど、国民の安全に配慮しない政府の姿勢は改めなかった。このため、家西議員は「5年前にも同じような答弁をしている。5年経ってもできないのはどうしてか」と詰問した。これに対して、薬害エイズ際の厚生労働省や、薬品メーカーの答弁と全く同じく、「効果がリスクを上回る場合は承認する」、「安定的な原材料の確保のため」と厚労相は答え、薬害への認識が進んでいないことを自ら暴露した。米国産牛が原材料とされている医薬品リストには17品目が記載されており、平成15年7月以降承認の2品目と合わせ19品目。インターフェロン、おたふくかぜワクチンなども含まれている。

 最後に、家西議員は障害者雇用促進法に基づく雇用率を達成していない金融庁に関して質問。まず、首相に報告を受けているかどうかを質した。首相は「全体として上回っているとの報告を受けている」と答えたが、金融庁が未達成だとの認識は示さなかった。家西議員は前任の金融担当相の竹中総務相に「厚生労働省から勧告を受けながらどうしてか」と何故、達成できなかったのかと厳しく質した。総務相は「定員増のため達成できなかった」と答え、与謝野金融担当相は「1月30日現在で、14人。1.09%で目標を達成していない。さらに努力する覚悟」と答えた。(法定は2.1%)このため、家西議員は障害者自立支援法でも雇用の促進を謳っているとして、雇用率、数など公表などの法改正、また、法定の2.1%で甘んずるのではなく、それ以上に国は雇用すべきでないかと提案、障害者の雇用促進を迫った。首相は「促進に積極的に取り組んでいかなければならない」と抽象的に答え、熱意を感じさせなかった。

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