菅直人前代表(『次の内閣』ネクスト国土交通大臣)、鳩山由紀夫元代表(『次の内閣』ネクスト外務大臣)は18日午前、池袋駅前で衆議院選挙応援のため、街頭演説を行った。
演説の冒頭、菅前代表は、自民党執行部が造反議員を徹底的につぶすため、選挙区に対立候補を送り込むようすが、内部抗争としてメディアに面白おかしく取り上げられている状況に言及。「外から見ていると面白いかもしれないが、皆さんの生活や日本の将来にとって本当に意味のあることなのか」と問題を提起。東京10区の自民党予定候補について、「自民党長期政権を変える」との志で12年前の細川政権を支えた古くからの仲間であったが、いつの間にか小泉首相の側近として自民党政権を守る立場となったことを指摘した上で、惑わされない判断をと聴衆に求めた。
菅前代表はまた、小泉首相の任期4年間の施策が「とても構造改革とは言えないことは、嫌というほど骨身にしみて分かっている」と発言。例として、ネクスト国交相として取り組んだ官製談合の問題を「日本沈没の最大の原因」として挙げ、高価格で発注して天下りで元をとるムダ遣いの構造を止めさせねばならないと主張。民主党は、3年間で10兆円という歳出削減の達成を、総選挙の政策の争点として掲げたと紹介。新しい日本のスタートのために、民主党政権を作る大きな選択をしてほしいと、民主党への支援を求めた。
東京10区の鮫島宗明予定候補に続いて、鳩山元代表が演説に立ち、自民党の内部抗争劇については、自民党を結成した祖父(鳩山一郎元首相)の墓参の際、今の自民党は祖父が望んだ形ではない、民主党に改革の力を与えて欲しいなどと語ったと表明。
また、憲法の是非や財政再建のあり方など、日本の未来を支える大きなビジョンについて民意を問うのではなく、郵政民営化ひとつを総選挙の争点として、党内造反者に厳しい対応をとる小泉首相の姿勢については「民主主義ではありえない話」と批判した。
鳩山元代表はさらに、戦前の大政翼賛政治にも言及し、参議院で郵政法案が否決されたために衆議院を解散するという、憲法違反まがいのことを平然と実行するような、非民主的な手続きを許すべきでないと主張。今回の抗争が「自民党の中だけでなく、日本の政治に大きな禍根を残すことになる」と憂慮の念を示した。
その上で鳩山元代表は、拉致問題や政官業の癒着、財政再建など、小泉政権が隠ぺいしてきた問題が、郵政民営化の裏にあることに気づいていただきたいと聴衆に要請。小泉劇場に拍手をした後、冷静になって、私たちの未来はどうなるのかを考え、民主党政権を選択して欲しいと訴えた。
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