江田五月参議院議員会長は23日午後、新潟県に入り、新潟1区の西村ちなみ予定候補とともに新潟市内で街頭演説を行った。
演説の冒頭、江田会長は2001年に米国で同時多発テロ事件が起きた9月11日は、心静かに平和やいのちのことを考えるべきところ、小泉首相は総選挙の投票日を持ってきたと指摘。その上で「解散は筋違いだ」と述べ、法案が両院で可決されない限り成立しない仕組みは憲法上のものであるとして、参議院での否決によって衆議院を解散した小泉首相の行為について、改めて疑念を呈した。
江田会長は続いて、民主党の参議院議員をまとめる自身の立場に言及しつつ、郵政法案が否決にいたるまでの経緯を説明。マスコミの報道とは違い、民主党は一致団結しており、造反議員が出ないように、現場をまとめる知恵はいらなかったと振り返った。
さらに、影響力が喧伝されていた自民党の青木参議院議員会長に対しては「徹底的な審議を求める」「青木会長が参議院を牛耳っているとの思い込みを取り払う」という2つの方策で臨んだと表明。8日の参院本会議採決では、良識の府としての役割を果たして否決にもちこんだことは、間違っていなかったと自信を示した。
江田会長はまた、「民主党は郵政改革に対案を示し、マニフェストにも記載している」と述べ、小泉政権は、特殊法人に流れる税金の流れをとめ、国債を減らす政策をとってこなかったと指摘。郵政法案の審議では、全国の郵便局ネットワークの維持や商品の取り扱い、また資金の流れなど、民営化に伴う不安を払拭する答弁を、小泉首相や竹中郵政民営化担当大臣らが行わなかったため、否決に至ったという見解を表明した。
江田会長はその上で「小泉首相のやり方は改革の名に値しない。郵政改革はあの方法ではだめだ」などと小泉構造改革を厳しく切って捨て、「改革を止めるなというならば、小泉首相、あなたが下がって民主党にやらせればいい。民主党が改革を進める」と強調。自民党・小泉内閣を終わりにして、民主党政権下で改革を進める機会と認識して総選挙に臨んでほしいと聴衆に呼びかけた。
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