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2006/02/07
【衆院予算委】岡田前代表、皇室典範改正、アジア外交などを質問
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 7日午後の衆院予算委員会で、細川議員に続いて岡田克也前代表が、皇室典範改正、堀江前ライブドア社長への選挙応援、財政構造改革、アジア外交について質問した。

 岡田議員は、冒頭、今国会に皇室典範の改正案を提出すると発言している小泉首相に対して、有識者会議の報告書に沿った内容にするのか確認し、首相は肯定。女系天皇を認めるべきと考える理由については、皇位の安定的な継承という観点から説明した。岡田議員はまた、長子優先とする考え方をとる理由も尋ねた上で「今国会で皇室典範の改正案を成立させようとするのは、急ぎすぎではないか」と指摘。国民の納得や理解を得られるよう、慎重な議論を行うことが、天皇制度の将来の安定にとっても重要だとしたが、首相は今国会での成立を目指す立場を強調した。

 岡田議員は続いて、昨年9月の衆議院総選挙に立候補したライブドアの堀江前社長を、自民党幹部が応援した問題について所感を求めた。小泉首相は、堀江氏は無所属で立候補したと指摘し、自民党の幹部が応援したからライブドア株が上がったわけではないなどと答弁した。これに対して岡田議員は、「(選挙で負けても)最終的に帳尻を合わせる」などとの堀江氏の発言を紹介し、「選挙で自民党と堀江氏はお互い利用しあった」と指摘。株主や有権者に対しての責任はないかと質した。小泉首相は、応援によって株投資をあおったという批判は受け入れられず、あくまでも自己責任との姿勢を崩さなかった。岡田議員は、応援をひとつの判断材料にした株主はいると反論。すべて他人のせいにして、誤りを認めず、自分に都合の良い解釈しかしない態度を批判した。

 岡田議員は、財政構造改革の議論にも言及し、基礎的財政収支の黒字化を歳出削減だけで実行すると考えているのか質問。小泉首相は、歳出削減だけで財政健全化は困難だとして、増税もやむを得ないとの見通しを示した。岡田議員は、「歳出削減をどこまでできるかの議論が先にあるべき」と、具体的なプログラムを作成する必要性を強調。中身を伴った積み上げの結果として、歳出削減が行われたと言うのでなければ、国民の納得は得られないと釘を差した。与謝野金融担当大臣は「歳出削減にも一定の政策的な判断が必要であることはご指摘の通り」と認めた。

 岡田議員はまた、分権の議論を通じて「省あって国なし、局あって省なし」の状態が明らかになったと指摘し、これを乗り越えるために、局長級の幹部の人事権を総理大臣が掌握したらどうかと提案を行った。今の時点では決断がつかないと答弁した小泉首相に対して、岡田議員はそういった仕組みにすることで意識が変わると再検討を求めた。

 岡田議員は最後に「日本のアジア外交がうまく行っていないという認識を持っているか」と首相に質問した。小泉首相は「靖国参拝をしなければ、首脳会談に応じるというほうが異常」などと、靖国神社の参拝に関する持論を展開し始め、問いに答えなかった。岡田議員は、危機的状況の例として、常任理事国に関するG4案の共同提案国に名を連ねたASEAN諸国が1つもなかったことを挙げ、謙虚に耳を傾けて打開する見識が問われていると主張。小泉首相は各国の事情があると述べるのみで、解決策を示すことはなかった。

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