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2006/03/03
両院議員総会において渡部国会対策委員長の就任を承認


 3日昼、国会内において両院議員総会が開かれ、渡部恒三最高顧問の国会対策委員長への就任が提案され、承認された。

 会議は田名部匡省両院議員総会長の司会の下に行われ、冒頭、前原誠司代表が挨拶をした。挨拶の中で前原代表は、メール問題に決着をつけ、武部自民党幹事長と同氏の次男に謝罪したと述べ、メール問題で両院議員のメンバーに迷惑をかけたことを陳謝した。そして、野田佳彦国対委員長から辞表が提出され、執行部として受理することとしたこと、現在最高顧問をしている渡部恒三最高顧問に国対委員長への就任を依頼したと述べた。前原代表は、予算委員会では民主党は素晴らしい議論をしていると述べ、今後キャリアの豊富な渡部議員に国対委員長として国会の運営を委ねることを提案した。この提案は、満場一致の「異議なし」の声の下に、党大会に代わる両院議員総会において承認された。

 続いて鳩山由紀夫幹事長が党務報告を行った。鳩山幹事長は、先の両院議員総会での議論を受けとめて、危機管理意識の欠如および危機管理システムが機能しなかったことが大きな課題であるとの認識を示すとともに、一致団結して難局を乗り越えるべきときだと呼びかけた。そして、18年前に自民党の国対委員長も務めた渡部最高顧問を国対委員長に迎えることで、豊かな経験を生かしつつ老壮青のバランスを実現してもらいたいと語った。また、渡部新国対委員長の要請により、川端達夫常任幹事会議長および平野博文総合調整局長の二人に国対委員長代理を兼務させることを報告した。さらに幹事長部局の強化のために、仙谷由人『次の内閣』ネクスト厚生労働大臣に、幹事長代理を兼務させることを報告した。

 鳩山幹事長は、メール問題についての政党間のやり取りは、今朝の民主党からの謝罪文で自民党の理解を得られたものと思うと語り、偽メールを提供した情報提供者に対して何らかの法的措置を取ることも考えねばならないと語るとともに、自民党の平沢議員の「情報提供者に金銭が渡っている」との発言に対しては、永田議員も党も金銭を出していないので、何らかの措置を取る必要があると述べた。

 続いて野田前国対委員長が挨拶に立ち、今回のメール問題は国対委員長としてのチェック不足が原因であると述べ、さらに同僚議員との連携の悪さが問題を大きくしたと反省の弁を述べた。そして、今後は一兵卒として新しい国対を支えていくと語った。

 ここで渡部新国対委員長が挨拶に立った。渡部新国対委員長は、前原代表・鳩山幹事長の強い要請によって引き受けたと語り、「本当に大変な状況だ。支持者に説明するときどれだけつらいか良く分かる」とし、先の両院総会で発言を控える多くの議員の姿を見て、「この皆さんとなら命を賭けられると思った」と語った。

 さらに渡部新国対委員長は、「今日本に必要なのは二大政党である」として、民主党が潰れないように国対委員長を引き受けたと語り、「民主党は明日の政権を担う本当の国民政党になれる」と両院議員を激励した。

 渡部新国対委員長は、川端・平野両国対委員長代理の任用に触れ、中堅やベテランの能力を活用すべきであると語り、また43歳の前原代表に73歳の自分が仕えるのは少子高齢化社会の明日の姿だと語って、笑いを誘った。

 渡部新国対委員長は、「国民の要望は山のようにある」と述べ、予算の審議か受け継がれた参議院での奮闘を促すとともに、「苦しいときに笑顔を忘れず」と自らの信条を披瀝し、民主党再生のために頑張ろうと呼びかけて挨拶を締めくくった。

 新国対委員長に促されて挨拶に立った江田五月参院議員会長は、「参議院が心機一転、月曜からの予算審議に精鋭を揃えて臨みたい」と参院審議での決意を語った。

 最後に田名部両院議員総会長が、「辛いとき、苦しいときを乗り越えるかどうかが大切。心を一にして頑張ろう」と締めくくった。
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