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2006/03/16
【参院予算委】望ましい医療への見解を公述人に質問 下田議員
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 16日午後、参議院予算委員会の「国民生活」に関する公聴会で、川崎市立川崎病院内科医の鈴木厚氏、東京大学医学部付属病院放射線科助教授・緩和ケア診療部長の中川恵一氏から公述が行われ、民主党・新緑風会の下田敦子議員は、医療政策について両公述人の見解を質した。

 下田議員は、医療に関わる数多くの問題を挙げた上、予算編成には、医療や教育など「人への投資」という視点が見られないという強い問題意識を示した。続いて、医師と協同して医療に携わる「コメディカルスタッフ」が少ない現状について公述人に質問。鈴木公述人は、介護分野での雇用創出効果を例に挙げ、「公共事業から福祉へ」という発想の転換が必要であるとの見解を示した。下田議員はこの意見に賛意を表し、「地域性の強い職域で産業の転換を図るべきだ」と指摘した。

 下田議員はまた、医師やコメディカルスタッフが協力して役割分担し、総合的に病気の治療に携わる「チーム医療」の必要性に言及した上で、抜本的な医療制度改革を行う手立てを質問した。鈴木公述人は、日本医師会などが中心になった国民皆保険制度堅持の署名活動を例に、国民のために、「トップが集まって(意見・運動を)一体化させ、もって行くという考え方」の重要性を指摘。中川公述人は「コメディカルの職種を増やすことに(厚生労働省などの)抵抗がある」と述べ、医者が負担を担っている実態を説明した。

 がん登録の実施について下田議員は「スローガンだけでは先に進まない」と述べ、国家的な対策が必要との考えを示した。また、がん治療に関して地域間・所得間格差を感じていると指摘した上、民主党内で、がん予防の根拠法を作る動きがあると紹介。専門家の育成や財政など、がん対策に関わる施策への見解を尋ねた。中川公述人は法律の整備の必要性を認め、鈴木公述人は、国民の健康を守るために大きいことを考えることが政治の役割だという考えを述べた。

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