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2005/07/11
岡田代表、豊岡かばん工場などを視察し、意見交換・講演も行う
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岡田克也代表は11日、兵庫県豊岡市を訪問し、豊岡かばん工場の視察や豊岡かばん組合の皆さんとの懇談を行ったほか、市内で時局講演も行い、集まった聴衆に「政権交代可能な政治の実現を」などと力強く訴えた。

 この日の昼に豊岡市入りした岡田代表らはまず、市内の豊岡かばん工場(マスミ鞄嚢(株))を視察。実際にかばんが造られる行程を、関係者の案内で丹念に見て回り、実際に完成した鞄を手に取りながら、盛んに質問を投げかけていた。また場所を移して、豊岡鞄協会や兵庫県鞄工業組合など関係者の皆さんとの懇談も行われ、鞄産業の抱える課題を中心に、昨年の水害の影響や、ピーク時の約半分の出荷額になった豊岡の鞄産業の現状について説明があったほか、全国から鞄のデザインを学ぼうと若者が集まってきていることや、ブランド名としての豊岡の問題などについても、率直な意見交換が行われた。

 この懇談後、岡田代表は記者団の質問に答え、豊岡市を昨年に引き続き再訪問した感想として、「災害からの立ち直りを、わが目で確かめることができたのは嬉しかった」とし、更に鞄産業についても、「地場産業として被害を受けたと聞いていたので、気になっていた」が、「今回は大変勉強になった」などと述べた。

 岡田代表は次に、「水害からの立ち直りの早さは、関係者のご努力のたまものだと思う」と述べた上で、「現場を見るというのは、非常に勉強になる」と改めて強調。「弱音を吐くのではなく、チャレンジしていく」姿勢を評価し、この豊岡の鞄産業が、「自分たちの生きる道を切り開いていく」モデルだと思うなどとした。この視察には、地元の梶原康弘衆議院議員らも同行した。

 岡田代表は続いて、豊岡市内で「民主党時局講演会IN但馬」と題された集会で講演を行った。岡田代表はこの中でまず、今回の豊岡市訪問について、地場産業である鞄産業の回復状況などの視察を挙げるとともに、JR西日本福知山線脱線事故後の梶原議員の対応に、「軽率であったことは否めないが、ありもしない報道もあった」とし、梶原議員が、中心市街の活性化問題などで非常に有為な人材であり、本人の反省を踏まえ激励を、として訪問したことも併せて述べた。

 郵政民営化関連法案が、衆議院本会議でわずか5票差で可決されたことについて岡田代表は、「自民党の中の問題」だが、重要な問題で、小泉内閣の推し進める郵政民営化に、「国民が納得していない」という背景があり、「何のための民営化か分からない」ことを指摘した。そして、この法案については、「とても賛成できる代物ではない」と改めて厳しい見方を示し、「国会でしっかり双方の立場から議論することが大事だ」などとした。

 同時に岡田代表は、郵政問題に政府・与党が力を入れるあまり、他の重要な問題が後回しにされることがあってはならないとして、年金制度の抜本改革問題、サラリーマン増税問題、地方分権問題、政治とカネの問題などを挙げ、党として積極的な取り組みを行っていく意向を改めて表明した。

 特に年金問題について岡田代表は、昨年の参院選の結果は、昨年の年金改革を「やり直せという声」が大部分だったことを示していると指摘し、それを「思い切った改革だとか、素晴らしい改革だとか言ってしまっては、本当の改革をすることにならない」として、生活パターンの変化に対応できる制度でなければ、安心・安全の年金制度とは言えない、とした。そして、両院合同協議会で抜本改革がなされれば望ましいが、秋までに結論が出ないようなら協議は打ち切る意向を改めて示し、民主党としては「真摯な議論をしていきたい」とした。

 政治とカネの問題についても岡田代表は、迂回献金の定義が難しいなどとして、取り組みに消極的な自民・公明両党に苦言を呈し、政治資金規正法の規制強化など積極的な取り組みを行うことこそ、「政治に対する国民の信頼を取り戻す第一歩だ」などと指摘した。

 都議選の結果についても岡田代表は触れ、大切な勝利ではあるが、「それで大喜びするような志の小さいことではだめだ」とし、われわれの目標は、政権を交代して日本の政治を変えることだと力強く語りかけた。

 最後に岡田代表は改めて、「民主党の政権をつくってこの国の政治を変える」ことを是非成し遂げたいと強調し、財政再建やアジア外交の重要性も強調した上で、民主党への一層の支持を呼びかけて講演を締めくくった。

 講演後には質疑も行われ、都議選の評価、議員年金廃止の問題、拉致問題への取り組み、市町村合併の弊害、総理の靖国神社参拝問題などの質問が相次ぎ、岡田代表はそれらの質問に丁寧に答えた上で、改めて「政権交代可能な政治の実現を」と力強く訴えかけ、会場の参加者からは大きな拍手が起こった。

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