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2006/03/27
【参院本会議】予算・予算関連反対を訴える 辻・尾立・蓮舫各議員
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 参議院本会議が27日夕開かれ、平成18年度予算3案及び予算関連の国税、地方税改正法案等が議題とされ、討論・採決がなされた。民主党・新緑風会からは、辻泰弘・尾立源幸・蓮舫各議員が反対討論に立った。予算3案は記名投票の結果、賛成134、反対103で可決・成立した。他の関連法案も賛成多数で可決された。

 予算3案への反対討論に立った辻議員は、この5年間の小泉政権を「総理は、セイフティーネットの整備は政治の極めて重要なことと言いながら、その実この5年間、個人に着目したセイフティーネットの新たな整備はほぼ皆無でありました。のみならず、年金・医療・介護・生活保護・障害者福祉・雇用・労働などの政策領域において、むしろ国民を不安にさせる政策運営を続けてきた」と総括し、結果として「この5年の間に、一部の勝ち組と都市にのみ富を集中させ、社会的弱者や地方を切り捨ててきた小泉改革が日本の社会にもたらしたものは、格差の拡大とその固定化であった」と鋭く批判した。

 その上で、辻議員は予算案への反対理由を、ルール違反の定率減税廃止、財政再建への明確な方針がないこと、社会保障の抜本改革なき医療保険の高齢者等への負担増、少子化対策の不十分さ、地方分権と特別会計の改革の不徹底の5点を指摘した。

 最後に辻議員は、「改革の一面的な成果ばかりを強調し、国民生活やわが国社会の現状を直視せず、改革の歪みに一向に目を向けない総理には、最早その任に居て頂く必要はありません。半年後と言わず、一刻も早くご退陣願いたい。わが民主党は、必ずや近い将来、国民の負託を得て、政権交代を果たし、もって国民生活の安定向上に、そして人間の幸せを追求する本来の政治の姿を取り戻すために、今後とも全力を傾注することをお誓い申し上げる」として反対討論を終えた。

 「平成18年度における財政運営のための公債の発行の特例等に関する法律案」、「所得税法等の一部を改正する等の法律案」及び「国有林野事業特別会計法の一部を改正する法律案」の反対討論に立った尾立議員は、まず、特例公債法案への反対理由として、将来世代に赤字をつけ回すもの、財政融資資金特別会計の金利変動準備金約24兆円にうち12兆円を取り崩し国債残高の縮減に充てるが、この準備金が本当に必要かどうか明らかでないこと、1014億円もの年金保険料を社会保険庁の事務費に流用していること、の3点を指摘した。

 次に、あるべき税制の姿を「税はできるだけ簡単で分かりやすく、かつ安くなければならないと思っています。自分でできることは自分でやらなければ、どんどんと官の領域が大きくなり、税金となって跳ね返ってきます。しかし、自分ですべてのことができるわけではありません。そこで、できるだけ多くの人が、元気なうちは社会に貢献することで、「民」と「官」の間にある第3の領域を拡大することができ、それによって税負担を抑制しながら、求めるサービスを受けることができる」と述べた上で、尾立議員は所得税法等の改正案、国有林野特別会計法の一部改正案への反対理由を明確した。

 尾立議員は最後に、「財政再建への道筋が示されていないまま、場当たり的な負担増がこれ以上続くと、将来に希望の持てない社会になるのではないでしょうか。私は、子どもたちにツケをまわさないために、そして将来に希望の持てる社会にするために、行財政改革及び税制改革に真剣に取り組んでいく必要がある」と訴え、討論を終えた。

 「地方税法等の一部を改正する法律案」「地方交付税法等の一部を改正する法律案」「平成18年度地方財政計画」への反対討論に立った蓮舫議員は、議題を「地方分権とは名ばかりの『三位一体改革』と密接不可分な関係にあり、『三位一体改革』同様、改革としても内容としても私たちは全く評価することができない」とした上で個別に反対理由を明確にした。

 特に、義務教育の国庫負担を2分の1から、3分の1に引き下げる案について、蓮舫議員は、国の関与は続き、地方は財政負担増を強いられるとした上で、「国の財政支出削減策に終わり、肝心の義務教育のあり方、子どもを育てる教育に、国と地方がどのように取り組むかという議論がないものを、政府・与党と違い、私たちは改革と呼ぶことはできません」と厳しく批判した。

 また、定率減税廃止については、子育て世帯の平均年収が700万円、この世帯への増税が年間8.2万円に上ることを指摘し、「選挙公約に反する政策を強行することは、国民に対する背信行為ではないか」と批判した。

 最後に、「地方分権改革とは言えない『三位一体改革』を前提とし、政府の無駄遣いを放置したまま国民に負担を強いる本法案等には断固として反対である」と訴え、討論を終えた。

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